東京都国分寺市の東京経済大学のキャンパスは、武蔵野の森に囲まれた自然豊かな場所にあり、学生たちが落ち着いた雰囲気の中で学びを深めています。
そんな東京経済大学は、学生の「留学したい」という思いをくみ取り、その実現に近づけるための体制を整え、留学を通じた成長を丁寧に支えてくれる大学です。
大学生のうちに留学を経験したい人にとって、たいへん魅力的な環境が整えられています。
今回は、国際交流委員長の関教授と、国際交流課長の三田さんに、東京経済大学のグローバル教育や留学制度についてくわしくお話を伺いました。
目次
- 創設者の精神を受け継ぎつつ「多文化共修」教育を実践する東京経済大学
- 多彩な留学プログラムと学生の費用負担を軽減する取り組みが東京経済大学の魅力
- 学生の成長を後押しする東京経済大学独自の留学プログラム
- 「経済的な理由であきらめる学生を減らしたい」充実した奨学金制度
- 留学前後は国際交流課を中心に多部署が連携してサポート
- 東京経済大学内の国際交流の中心は参加体験型学習スペース「コトパティオ」
- 学内で英語力を磨いて世界へ羽ばたく!東京経済大学の充実した語学学習支援
- 東京経済大学の今後「世界の協定校と連携し多文化共修を推進」
- 東京経済大学の留学情報はオープンキャンパスや公式ウェブサイトで入手しよう
- 東京経済大学から受験生へメッセージ
- 留学・国際交流を通じて学生の成長を支援する東京経済大学の取材後記
創設者の精神を受け継ぎつつ「多文化共修」教育を実践する東京経済大学

── はじめに、東京経済大学が掲げるグローバル教育の方針を教えてください。
東京経済大学の創設者、大倉喜八郎は、明治から大正期にかけて日本の近代産業を発展させた実業家です。民間人として初の長期欧米視察を行い、実践的な知力を身につけてグローバル社会で活躍する人材を育成することにも力を注いだ人物です。
その経験は本学の建学の理念に受け継がれ、125年経った今も私たちの教育や活動の基盤となっています。
この理念を現代の教育に生かす形で、本学ではこれまでの「国際交流」を発展させ、「多文化共修」に重点を置く教育を行ってきました。
「多文化共修」とは、文化や言語の異なる人々がお互いに学び合い、お互いの考え方や価値観に触れながら、新しい理解や価値観を生み出す学びのことを指します。
本学では、国際教育を単に「学生を海外に送り出すだけの仕組み」とは考えていません。学生が「多文化共修」を通じて文化が異なる人々と関わり、価値観を揺さぶられ、自分自身を見つめ直すことこそが国際教育であると捉えています。
この理念を具体的に支えるのが、2022年に拡充された「国際交流・多文化共修アドバイザーおよびチューター制度」です。
教職員と学生が協働して国際交流や多文化共修イベントを企画、運営しながら、多文化共修を大学文化として根付かせています。
また、本学の2021年度から2025年度までの第2次中期計画では、「多文化共生・多文化教育に関する取り組みをネットワーク化すること」を目標に掲げています。
この目標のもと、教職員が多文化共生の理念を共有し、学生一人ひとりの海外への関心や思いを丁寧に拾い上げ、各学部や全学共通教育センター、国際交流委員会に橋渡しするネットワークを構築しました。
このネットワークにより、学生に寄り添い、一人ひとりの成長をより丁寧に支援できる体制が整っています。
このように、創設者の精神と現代の教育実践を融合していることが、東京経済大学のグローバル教育の大きな特色です。
多彩な留学プログラムと学生の費用負担を軽減する取り組みが東京経済大学の魅力

── 次に、東京経済大学の留学制度の特徴や魅力を教えてください。
本学の留学制度は、「学生が留学を希望したときに、前向きに実現できるよう支える体制が整っている」という点が大きな特徴です。
学生が自ら一歩を踏み出したいと思ったとき、その挑戦を後押しできる環境づくりを大切にしています。
── 「挑戦を後押しする環境づくり」とは、具体的にはどういったことを行っていますか?
一つ目に、多様な留学プログラムを整備しました。
学生が自分の状況や興味・関心、目的に合わせて選べるように、短期から長期まで多彩な留学プログラムを用意しています。
二つ目に、学生の留学費用の負担を軽減する取り組みを進めています。
留学を考える際に大きな課題となるのが、費用の問題です。
本学では、さまざまな奨学金や補助金を充実させたり、留学先の学費や海外旅行保険の費用を大学が負担したりすることで、学生の費用負担を支援しています。
さらに、従来の欧米への留学だけでなく、留学費用が抑えられる地域への留学プログラムも拡充しています。
本学には、「留学で英語力を向上させたい」という意欲を持つ学生が多いのですが、高額な学費や物価高で、欧米への留学が難しくなってきています。
そこで、この5年間ほど力を入れているのが、ASEAN諸国※にある大学との協定です。
※ ASEAN諸国:インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ブルネイ、ベトナム、ラオス、ミャンマー、カンボジア
ASEAN諸国への留学は、学費・生活費・渡航費を含め、欧米に比べて全体の費用を軽減しやすい点が魅力です。
また、ASEAN諸国のトップ大学は、英語教育が充実していますので、英語力を向上させるのに非常に良い環境です。
そのようなトップ大学と協議し、交換留学の協定を結ぶことで、留学プログラムを拡充しています。
本学の学生にもそれが認知され始め、現在も数名の学生が留学しています。
学生の成長を後押しする東京経済大学独自の留学プログラム

── それでは、東京経済大学で実施されている留学プログラムについて教えてください。
東京経済大学では、目的や期間、専門性の異なるプログラムを通じて、学生が自分に合った国際経験を選び、成長の形をデザインできる体制を整えています。
中でも、「グローバルキャリアプログラム」「海外ゼミ研修」そして「コミュニケーション学部 国際コミュニケーション学科独自の海外研修」は、本学ならではの実践的な取り組みです。
── それぞれのプログラムについて詳しく伺いたいです!まず「グローバルキャリアプログラム」について教えてください。
「グローバルキャリアプログラム」は、語学力と異文化理解を実践的に高めることを目的とした、インターンシップを含む約5か月間の長期海外研修です。
選考は実施されますが、所属する学部や学科にかかわらず、どの学生にも参加のチャンスがあります。
研修先はオセアニア地域と中国の2地域で、いずれも語学学習と企業訪問、社会理解を統合したキャリア育成型の留学プログラムです。
オセアニア地域ではホームステイ、中国では寮生活を通して現地の文化を体験しながら、語学研修や企業などでのインターンシップに参加します。
研修先機関の入学料・授業料・海外留学保険料はすべて大学が負担するため、学生は経済的な不安を抱えずに挑戦できます。
本学の授業科目として単位が付与されるので休学の必要もなく、通常どおり4年間での卒業が可能です。
このプログラムの大きな特徴は、徹底した事前学習・事後学習を行うため、研修の効果をより高められる点です。
学生は留学前に語学の集中トレーニングを受け、留学先の文化や習慣を学び、研修の目的を明確にする授業を受講します。
事前に自分の関心に沿ったテーマを決めておき、留学中にそのテーマについて調査を行うのです。
そして帰国後は、現地での調査結果を論文形式にまとめてプレゼンテーションを行います。ここまでがこの留学プログラムの内容です。
論文の執筆もプレゼンテーションも、すべて英語または中国語で行いますので、語学力の向上に大きな効果があります。
ただ、学生にとっては大きく成長するチャンスですが、負担が大きいのも事実です。
そのため、担当の教員が学生の留学体験を一つひとつ聞き取り、寄り添いながら丁寧に指導しています。
長期留学では、初めはすべてが新鮮な体験ですが、時間が経つとその感覚が薄れてしまい、目的を見失ってしまうこともあります。
ですが、本学の学生には「帰国後に成果を発表する」という明確な目標がありますので、滞在期間中も漫然と過ごすことはありません。
実際、TOEIC®やHSK(中国語検定)で大きくスコアを上げる学生も多く、研修の成果が非常に高い留学プログラムです。
── 学生の成長が大きく期待できる留学プログラムですね。では、「海外ゼミ研修」はどのようなプログラムですか?
「海外ゼミ研修」は、ゼミ単位で行う1~2週間の海外研修です。
研修内容はゼミによって異なります。担当教員の引率のもと、現地大学や企業、自治体を訪問したり、調査や交流を行ったりして実践的な学びを展開しています。
民間の留学プログラムと異なり、本学の担当教員が企画し、国際交流委員会で厳正な審査を受けてから実施されるので、現地の学生と積極的に交流したり、専門性の高い学びを得られるのが特徴です。
この「海外ゼミ研修」をきっかけにして、その国の人々や分野に興味を持ち、さらに専門的な学びを深めたいと、再度留学する学生もいます。
また、「海外ゼミ研修」は渡航する学生が安心して過ごせるよう、担当教員と国際交流課が連携して、万一のときの対応や安全管理もしっかり行っています。
帰国後には参加者が経験をまとめて発表する「海外ゼミ研修成果報告会」が設けられ、報告会の様子は動画にして学内に公開されるので、さまざまな事情で参加できなかった学生も学びを得ることができます。
── 参加できなかった学生にも学びのチャンスがあるのは嬉しいですね。「コミュニケーション学部 国際コミュニケーション学科独自の海外研修」についても教えてください。
本学のコミュニケーション学部 国際コミュニケーション学科の学生は、4年間の在学中、いずれかの海外研修や海外体験のプログラムに参加することが必要です。
そして、国際コミュニケーション学科には、独自の海外研修プログラムがあります。
「海外短期研修Ⅰ/Ⅱ」と「グローバルインターンシップ」の2種類で、語学研修と現地体験を結び付けた教育プログラムを展開しています。
「海外短期研修Ⅰ/Ⅱ」は、協定校で行う語学研修と異文化理解を目的とした、2~5週間のプログラムです。
海外渡航がはじめての学生でも参加しやすく、国際感覚を育むための良い入り口となっています。
一方、「グローバルインターンシップ」は、語学研修と海外での仕事体験を組み合わせた、2~3週間の留学プログラムです。
就労先は、ホテル、旅行会社、メディアなどから、自分の将来を見据えて選ぶことが可能です。
参加した学生は、実際に英語でのコミュニケーションを経験したことで英語学習への意欲がますます高まり、異文化に直接触れたことで海外への興味・関心も深まっています。
── いずれの海外研修プログラムも、語学以上のことが学べる点がとても魅力的です。ほかにも留学プログラムはありますか?
所属にかかわらず、どの学部の学生でも参加できる「協定校留学」と「短期海外語学研修」があります。
「協定校留学」はアメリカ、オーストラリア、韓国、ASEAN諸国などにある約20の協定校へ、半年から1年留学します。
協定校の中には、授業料をお互いに免除している大学もあります。その場合、本学の授業料はお支払いいただく必要がありますが、留学先の授業料は支払い不要です。
「短期海外語学研修」は、語学学習と文化体験を組み合わせた短期集中型のプログラムです。
行き先はイギリス、オーストラリア、韓国で、春・夏の長期休暇中に2~3週間程度実施しています。
「経済的な理由であきらめる学生を減らしたい」充実した奨学金制度

── 貴学が実施している、留学に関する奨学金や補助金などについて教えてください。
経済的な理由で留学をあきらめる学生をできるだけ出さないように、本学ではさまざまな奨学金制度を用意しています。
例えば先ほどご紹介した各留学プログラムは、補助金を支給しています。また、長期留学には「国外留学生奨学金」、短期派遣向けの「海外語学研修補助金」などもあります。
大学の留学プログラムではなく、個人で参加する外部の語学留学にも、「個人海外語学研修助成制度」で支援を行っています。
大学が企画する海外留学プログラムに参加したことで学習意欲が高まり、さらに語学力を養い、異文化理解を深めたいと個人で外部の研修に参加する学生も、この制度を利用しています。
また、創立120周年を記念して設立された「120周年記念留学支援折元奨学金」は、本学卒業生による寄付金をもとに運用されており、学生の挑戦を支える大きな力となっています。
さらに、TOEFLやIELTSだけでなく、中国語、ドイツ語、韓国語など、さまざまな語学検定試験の受験料を補助する「多言語検定受験料助成制度」もあります。
目的は留学のみに限定せず、語学力を向上させたい学生を幅広く支援するために制度を整えました。
近年は円安や物価上昇によって海外へ行きづらい状況が続いていますが、本学ではこうした奨学金や補助金の制度を毎年見直し、支援額を増やすなど、学生が留学しやすい環境づくりに取り組んでいます。
── 学内外の留学から語学試験の受験料まで、金銭面でのサポートがとても充実していますね。
奨学金のほかに、金銭面での本学独自の支援として、海外留学保険料を大学が負担しています。
コロナ禍で学生の留学が難しくなったとき、留学先での危機管理体制を抜本的に見直しました。
特に重視したのが、海外で病気や事故が起きたときに学生をどう守るかという点です。
現地で病気になった場合、医療費が驚くほど高額になるケースがあります。そこで、海外旅行保険の治療・救援費用の補償額を「無制限」に設定し、費用を大学が負担することにしました。
こうした細部にまで配慮した安心の基盤づくりは、あまり注目されませんが、学生が安心して留学するために、非常に重要な支援だと考えています。
── 海外留学保険料は留学費用の中でも負担が大きい項目ですし、そこを配慮していただけるのはとてもありがたいです。
留学前後は国際交流課を中心に多部署が連携してサポート
── 留学前後の学生への支援についてお伺いします。まず、留学を希望する学生のサポートは、どこで、どのように行っていますか?
本学は学生が「海外に興味がある」と言葉にした段階で、教員や職員がその思いをくみ取り、国際交流課に橋渡しするネットワークを構築しています。
例えば、「海外に興味はあるけれど、1年間の留学は経済的に不安」「就職活動への影響が心配で迷っている」といった学生の声を聞いた教職員は、速やかに国際交流課と連携を取ります。
そして国際交流課では、学生一人ひとりの考えや状況を丁寧にヒアリングして、最適な留学の形を一緒に考え関係教職員と協議の上で実現に向けて個別にサポートします。
また、学生と教職員が学びを通じて交流する「学習センター」でも留学の相談ができます。
「学習センター」は、学習や学生生活などの個別相談が気軽にできる窓口で、英語学習アドバイザーが常駐しており、留学相談、英会話レッスン、TOEICなどの試験対策ができ、国際交流課と連携して学生の留学支援を行っています。
このように、本学の留学支援は国際交流課を中心に、さまざまな部署や教員が連携し、スムーズに学生のサポートが行えるよう整備されているのです。
── 誰に相談しても、しっかりとサポートが受けられる仕組みなのですね。では、帰国後のキャリア支援はどのように行われていますか。
本学では、留学経験をキャリア形成につなげることも重視しており、キャリアセンターと国際交流課が連携して、留学経験を就職活動や将来の進路に活かすためのサポートを行っています。
留学を経験した本学の学生は、異文化環境で得た柔軟な思考力、課題解決力、コミュニケーション力が企業に高く評価されています。
とりわけ、留学を経験した学生は、その後語学力が飛躍的に向上する傾向があります。
── 留学をきっかけに、語学学習へのモチベーションが一段と高まるのですね。
そうなんです。留学中、日本とは異なるさまざまな価値観に触れ、心が大きく開かれる学生は少なくありません。
世界が広いことを知ったり、現地で外国人の友人が多くできたりした学生は、将来、日本だけでなく世界で活躍したいという気持ちが出てきます。
しかし、気持ちだけでは海外で活躍することはできません。どうしても語学力が必要だということを、彼らは留学を通じて肌で感じています。
そのため、帰国後、語学学習にいっそう力を入れる学生が多く、結果として語学力を大きく伸ばしています。
ここでお話ししておきたいのは、「語学力を大きく伸ばした学生が、もともと語学が得意だったとは限らない」という点です。
英語を例にお話しすると、本学では英語の授業を学力別に行っており、入学時にレベル分けのテストを行います。そのテストで基礎クラスに配属された学生でも、留学後に一生懸命勉強して英語力を格段に伸ばしています。
本学は英語を学ぶ環境が充実しているので、留学をきっかけにして英語学習に打ち込み、TOEICで900点以上を取った学生も少なくありません。
また、英語力をその後のキャリアに活かして社会で活躍している卒業生も非常に多いです。
東京経済大学内の国際交流の中心は参加体験型学習スペース「コトパティオ」

── 留学支援が非常に充実していますが、留学しなくても、学内で異文化理解を深めたり、語学力を上げたりできる環境はありますか?
海外に興味があっても、さまざまな理由で留学できない学生もいます。
例えば、本学には「会計プロフェッショナルプログラム」や「金融キャリアプログラム」などの、資格取得を目指すプログラムが数多くあります。
これらのプログラムに参加する学生は、留学したくても時間的に留学が難しくなってしまうのです。
そこで、留学しなくても、留学した学生と同じようにスキルや能力を身につけられる環境を学内に作ることにしました。
それが2015年に開設したグローバルラウンジ「コトパティオ」です。
コトパティオは、異文化コミュニケーションや多文化共修のためのイベントを行い、英語をはじめとした外国語の学習をサポートする、参加体験型の学習スペースです。
設立当初は認知度が低かったこともあり、学生の利用は多くありませんでしたが、現在はスペースが足りなくなるほど利用者が大幅に増えています。
これは学生への周知を強化し、イベントを充実させ、さらにコトパティオとさまざまな国際交流の取り組みを連携させた結果であると考えています。
── コトパティオと国際交流の取り組みとの連携とは、例えばどういった取り組みでしょうか。
今年の夏に東京経済大学全学共通教育センターの特別授業として「ベトナムでの英語による多文化共修研修」を実施し、本学の海外協定校であるベトナムのホーチミン市経済大学で、14名の学生が2週間にわたり文化交流やSDGsに関わる活動に取り組みました。
この授業に参加した学生がコトパティオで体験談を話したところ、コトパティオの常駐スタッフが興味を持ち、ホーチミン市経済大学の学生と一緒にオンラインでベトナムについて学ぶイベントを企画しました。
このイベントには、特別授業に参加した学生だけでなく、参加できなかった学生も集まり、共にベトナムの文化への理解を深めました。
このように、コトパティオでは学生の興味や関心をタイミング良く拾い上げ、国際交流イベントを積極的に行っています。
ほかにも、オーストラリアやニュージーランドに留学した学生に留学成果を発表してもらったり、留学中の学生にオンラインで留学中の様子を話してもらったりしています。
このようなさまざまな国際交流イベントを通じて、学生はキャンパス内で多様な文化を学んでいます。
また、本学には海外からの留学生が100名ほど在籍しており、彼らとの交流も活発に行われています。
── 具体的にはどういった交流が行われていますか?
本学の学生が「国際交流・多文化共修チューター」となり、留学生と共に国際交流や多文化共修の企画・運営や留学生の支援活動に取り組んでいます。
留学生の普段の生活や学習を支援する「学習担当チューター」と、旅行やパーティなどのイベントを企画・実施する「交流担当チューター」がいます。
さらに、留学生とチューター双方をサポートするアドバイザーとして専任教員も配置しており、より充実した支援体制を整えています。
アドバイザーのサポートを受けながら、学生主体の多文化共修キャンパスを作ることを目標に、留学生と本学の学生が一緒に活動しています。
学内で英語力を磨いて世界へ羽ばたく!東京経済大学の充実した語学学習支援

── 学内で語学力を高める環境はありますか?
先ほど紹介した「コトパティオ」には専属のネイティブスタッフが2名常駐しており、外国語の会話練習やディベート、プレゼンテーションの練習、外国語を使ったゲームなどで語学力を養うことができます。
語学の初心者でも参加しやすいよう、「話さずに聞くだけ」の参加もできますし、初心者向けのグループレッスンも用意しています。
また、英語の学習相談やマンツーマンでの会話練習なら「学習センター」の英語学習アドバイザーに相談できます。
学生の英語力を確認し、語彙力や文法など学習が必要な分野を診断した上で、学習計画や学習方法のアドバイスを行っています。
さらに、「英語アドバンストプログラム」という語学力・異文化コミュニケーション力のレベルアップを目的としたプログラムがあります。
基準をクリアした2年生以上の学生が参加でき、正規授業として単位が認定されるプログラムです。
本学の教員がライティングや時事英語などを教え、英会話スクール(ベルリッツ)のネイティブ講師が英会話・ビジネス英語を担当します。
週2回の授業を行い、受講料は大学が負担しますので、学生はテキスト代のみで受講できます。
このプログラムでは、英語に対する興味がわき、勉強への意欲が高まるような内容で授業を行っています。
効果的な学習方法を身につけ、やる気が高まれば、留学プログラムなどにも積極的に参加し、学生が自ら学びを深めていけると考えているためです。
── 英語を学ぶ環境が非常に充実していますね。
本学では英語を学ぶ環境やサポート体制を整えているので、やる気さえあれば、留学の有無にかかわらず高い英語力を身につけられます。
一例として、ある卒業生は「留学しなくても英語は学べる」と言って、在学中はコトパティオに通い詰め、英語の勉強に励み、1年次に300点台だったTOEICのスコアを在学中に900点以上に上げて卒業しました。その学生は、現在カナダで活躍しています。そのような学生を数多く輩出しています。
英語を身につけるには必ずしも留学だけが手段ではなく、日々の積み重ねが重要なのです。
東京経済大学の今後「世界の協定校と連携し多文化共修を推進」
── 今後のグローバル教育で力を入れていきたいことは何ですか?
最初にお話ししたとおり、本学は大倉喜八郎の思いを受け継ぎ、125年にわたり国際教育を発展させてきました。
こうした取り組みはすでに充実していますので、今後はこれらを互いに連動させ、ひとつの流れとして機能する仕組みに整えていきます。
また、SDGsの理念を踏まえて、世界の協定校と連携しながら、対面とオンラインを融合させたハイブリッド型の協働教育をさらに推進していきます。
その際、AIやデジタルツールを活用して、地理的な制約を超えて学びを共有できる仕組みをさらに整備していくつもりです。
実は、こうした取り組みは既に行っています。ASEAN3か国(カンボジア、タイ、ベトナム)の6大学と、5か月にわたるオンラインでの多文化共修プロジェクトは、今年で4回目を迎えました。
今後、AIによる言語支援などを取り入れて、ますますグローバル教育を発展させ、学生の学びをさらに深めていきたいと考えています。
東京経済大学の留学情報はオープンキャンパスや公式ウェブサイトで入手しよう
── 受験生が東京経済大学の留学制度について知りたいときは、何を参考にしたらいいでしょうか?
本学のオープンキャンパス、進学相談会、大学公式ウェブサイト、大学案内、デジタルパンフレットなどから、留学情報を得られます。
オープンキャンパスでは、コミュニケーション学部国際コミュニケーション学科の学生による留学体験を聞いたり、「グローバルラウンジ コトパティオ」でネイティブ講師と交流したりできます。
本学の留学や国際交流に興味がある受験生はぜひ参加してください。
東京経済大学から受験生へメッセージ

── 最後に、東京経済大学の受験を考えている高校生に向けて、メッセージをお願いします。
東京経済大学は、単に知識を学ぶ場所ではありません。ここは人と出会い、自分を深く知り、世界とつながるための学びの場です。
東京経済大学には、世界各地の海外協定校との連携を通じて学生が海外で多様な文化に触れて、現地の人々と共に学べる機会が数多くあります。
留学できる人には、ぜひ現地での学びを通じて異なる価値観に出会い、その中から自分自身の新しい視点を見つけてほしいと願っています。
しかし一方で、経済的な事情などにより海外に行きたくても行けない学生は少なくありません。
東京経済大学は、そうした新しいことにチャレンジしたいという学生たちの熱い思いを決して取りこぼさない大学です。
本学は、実際に海外へ行かなくても、留学で身につく力を学内で育てられるような環境を整えています。
「グローバルラウンジ コトパティオ」や「国際交流・多文化共修チューター制度」を通じて、日常の中で多様な文化や言語、価値観に出会うことができます。
キャンパスの中で留学生や他学部の仲間たちと交流して共に学ぶことで、学生は国境を超えた共生の力、すなわち多文化共生力を育んでいきます。
それは、社会に出てから真に求められる力であり、本学が長年重視してきた「世界と共に生きる」という理念の実践でもあります。
どうか、世界の中で自分を試したい、人との出会いを通じて成長したいという思いを大切にしてください。
東京経済大学には、その思いを受け止め、支え、共に歩んでくれる仲間と教職員がいます。
留学する人もしない人も、ここでの学びを通じて確かな国際感覚と人間力を育み、それぞれの形で世界へと羽ばたいていってほしい。それが私たちの願いです。
── 本日は貴重なお話をしていただき、ありがとうございました!
東京経済大学の基本情報
| 大学名 | 東京経済大学 |
|---|---|
| 学部等 | 経済学部、経営学部、コミュニケーション学部、現代法学部、 キャリアデザインプログラム |
| 所在地(住所) | 〒185-8502 東京都国分寺市南町1-7-34 |
| 留学プログラム | 協定校留学、短期語学研修、海外ゼミ研修、グローバルキャリアプログラム、英語アドバンストプログラム、国際コミュニケーション学科独自の留学プログラムなど多数 |
| 大学公式HP | https://www.tku.ac.jp/ |
| SNS | ・YouTube公式チャンネル ・Instagram公式アカウント ・Line公式アカウント |
※ 取材時の情報を掲載しています。
留学・国際交流を通じて学生の成長を支援する東京経済大学の取材後記
東京経済大学を取材して、グローバル教育を通じて学生の成長や挑戦を後押ししている大学だということを強く感じました。
特に、大学の留学プログラムの成果が高いという点が印象的でした。
留学中や留学後の学習については、学生個人の意欲に任せる大学が少なくありません。
しかし、東京経済大学には、留学中、留学後も学習に力を入れられるような仕組みや担当教員によるきめ細かいサポートがあり、留学の成果につながっています。
また、奨学金や補助金なども、他大学に比べて非常に手厚く、費用負担の面でも学生の挑戦をサポートする制度が整っていると感じました。
さらに、留学しなくても、学内で国際交流や語学学習ができる取り組みも積極的に行われています。
東京経済大学は、留学や国際交流を通じて成長し、自身の未来をひらきたい受験生の皆さんに、ぜひ検討していただきたい大学です。
東京経済大学の公式サイトでは、留学した先輩の体験記や学内での国際交流の様子が見られるので、チェックしてみてください!
取材日:2025年11月12日
取材/文:野池 亜子
写真提供:東京経済大学





