松山大学(まつやまだいがく)は、愛媛県松山市にキャンパスを構える、1923年創立の歴史ある私立大学です。
中でも注目されているのが、4年間で卒業を目指しながら長期留学にも挑戦できるプログラムや、大学独自の助成金が用意された留学制度です。
「留学してみたいけれど、費用や卒業が不安…」という学生でも、現実的に挑戦しやすい環境が整っています。
また、学生自身が行き先を選べる、松山大学ならではのプログラムもあり、自分の興味や将来の目標に合わせた留学ができるのも大きな魅力です。
今回は、国際センター長で、松山大学人文学部 英語英米文学科の湊 圭史教授と、国際センターの高橋さんにお話を伺いました。
具体的な留学プログラムや渡航先、そして松山大学で留学することのリアルな魅力について、詳しくご紹介していきます。
目次
松山の豊かな土地でグローバルな学びを提供する
── まず、松山大学のグローバル教育の取り組みについて教えていただけますか?
松山大学の特徴は、地域に根ざした大学であるという点です。そして、地域に貢献できる人材を育てることを重要な使命としています。
そのため、この考えを大切にしながら、世界に羽ばたく人材や、世界と愛媛・松山をつなぐ役割を担える人材を育てていきたいと考えています。
具体的には、海外から人材を受け入れる一方で、こちらからも積極的に学生を海外へ送り出しています。
また、松山大学の英語英米文学科は、2027年度から「グローバル・コミュニケーション学科」へと名称が変更され、カリキュラムも一部改訂される予定です。
これまで通り英語圏での学びを大切にしながら、韓国や中国などのアジア圏も含めて、さまざまな地域について幅広く学べる内容になっています
世界のさまざまな地域に関心を持ち、松山やその周辺で起きているグローバルな動きにも関わっていける、そんな人材の育成を目指しています。
松山大学の留学プログラムを紹介

── 松山大学には、どのような留学プログラムがありますか?
松山大学では、学生一人ひとりの目的や語学レベルに合わせて選べる、留学プログラムを用意しています。
プログラムは大きく、夏休みや春休みを活用して数週間で参加できる短期プログラムと、3か月から1年間海外で学ぶ長期プログラムに分かれます。
大きな特徴としては、長期だけでなく短期でも、研修を修了すると単位認定を受けられる留学プログラムが充実している点です。
そのため、休学せず4年間での卒業を目指しながら、在学中にしっかりと海外経験を積むことができます。
松山大学の留学プログラム
- 短期プログラム
- 短期語学研修講座
- 学生海外語学研修助成制度
- 海外体験学習(SDGsインターンシップ・カンボジア)
- 長期プログラム
- 派遣留学制度(単位互換制度)
- 長期英語研修講座
── はじめに、短期留学プログラムについて教えてください。
「短期語学研修講座」では、2週間から5週間の期間で、語学力の向上と国際交流を目的とした研修を実施しています。
行き先としては、夏季はイギリス、カナダ、ドイツ、フランス、韓国、中国、春季はオーストラリアを中心に募集しています。はじめて海外に行く学生でも参加しやすく、語学だけでなく異文化についても学ぶことができるプログラムです。
また、同じ短期研修の中でも特徴的なのが、「学生海外語学研修助成制度」です。
こちらは、3週間以上6週間以内の研修を条件に、学生自身が研修先の選定から帰国するまでの計画等すべてを学生自身がコーディネートし、外国語によるコミュニケーション能力の養成、異文化理解の向上と促進を目的とした制度です。
対象言語も幅広く、英語だけでなく、ドイツ語、フランス語、中国語、スペイン語、韓国語など、学んでいる言語で挑戦することが可能です。
そして、「海外体験学習」は、夏季または春季の休暇期間を利用し、約10日間で実施している学外の企業主催のプログラムです。
東南アジアの経営者の方とのSDGsインターンシップや現地学生との交流を通して、グローバル人材の育成を目指します。
研修前後の学習サポートも充実しており、カンボジアの歴史や社会課題、SDGsの基礎、自己分析、危機管理、マーケティングなどを学ぶことができます。

── 次に、長期留学プログラムについてお伺いします。
まず、「派遣留学制度」は、半年または1年間、本学の交換留学の協定校である海外の大学で、現地の学生と一緒に講義を受講できるプログラムもあります。
イギリスのランカシャー大学や、ドイツのフライブルク大学をはじめ、中国語圏、韓国など世界各国の大学と協定を結んでいます。
こちらは単位互換制度※の対象となっており、協定先の大学で修得した単位を、松山大学の卒業単位として認定することが可能です。
※単位互換制度=現地大学の授業を履修し、そこで修得した単位を自身の所属する大学の卒業単位として認定する制度
また、「長期英語研修講座」は、英語による理解力と表現力を飛躍的に高めると同時に、その国の文化・社会を通して国際理解の精神を養うことを目的としているプログラムです。
カナダのビクトリア大学では12週間、イギリスのランカシャー大学では24週間、オーストラリアのグリフィス大学では30週間の研修を受けることができます。
研修を修了すると、研修時間相当分の単位を申請することができるので、こちらも休学せずに留学できるところが魅力です。

松山大学が実現する「挑戦できる留学制度」の魅力とは

── ここまで短期・長期それぞれ伺いましたが、松山大学ならではの留学制度の魅力はどこにあるとお感じでしょうか?
「語学に自信がない人でも大丈夫」「まずは体験してみよう」。これが、本学の留学制度の大きな魅力です。
やはり、いきなり長期留学に行くことに不安を感じる学生は少なくありません。そこで、松山大学では短期プログラムを充実させ、まずは海外を体験してもらうことを大切にしています。
実際に、短期プログラムでの経験が自信につながって、「次は長期留学にも挑戦してみたい」と、協定校への留学に進む学生も多いです。
まずは海外への興味や関心を深める。その中で学習意欲を高めながら、次の挑戦につなげていきたいと考えています。
── 語学研修先の国を選べるのもかなり強みですね。「決められた道しかない留学」じゃないという安心感があります。
はい、ありがとうございます。まさにそこは大切にしているところだと思っています。
実は、「学生海外語学研修助成制度」については、本学の国際センターが設立された2001年よりも前から存在しています。
2001年以降だけでも、延べ500名以上の学生がこの制度を利用しており、松山大学の伝統ある留学プログラムです。
たとえば、英語圏であれば、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアはもちろん、近年では、イタリア半島の南に位置するマルタ共和国での英語研修に参加した学生もいます。学生自身が研修先や留学準備から帰国するまでの計画等をすべてコーディネートするのが大きな特徴です。
さらに、費用を抑えるために、現地の学校と直接やり取りを行い、エージェントを利用せずに手数料を節約するなど、自分で工夫して留学を実現している学生もいます。
こうした海外挑戦が、松山大学の学生の主体性や自信へとつながっていると感じます。
留学のしやすさは?プログラムの選考基準と助成金について

── 留学に参加するにあたっての、学内の選考基準を教えていただけますか?
松山大学では、留学の選考基準については、比較的広く門戸を開いています。
「短期語学研修講座」については、一部、CEFR(セファール)の基準レベルを設けているプログラムもありますが、必要な条件を満たせば参加できるものも多く、初めて海外に行く学生が参加しやすい内容となっています。
一方で、「学生海外語学研修助成制度」や長期プログラムである「長期英語研修講座」、「派遣留学制度」については、TOEIC、TOEFL、IELTSや各種語学検定試験のスコアの提出が必要です。
本学で、将来的に長期留学にチャレンジしたいという方は、入学前後からその点を意識して、まずは短期プログラムに参加し、そこから長期研修等につなげていく形が理想だと考えています。
── なるほど、一つずつ挑戦を積み重ねていくと良さそうですね。では、助成金についてもお聞きしてもよろしいでしょうか。
まず「短期語学研修講座」では、大学から最大10万円の助成金が支給されます。
助成金の金額は研修先の地域によって異なりますが、短期研修でも最大10万円の助成金が受けられるのは、大きな特徴の一つです。
「学生海外語学研修助成制度」では、渡航先の地域によって23万円から最大30万円までの助成金が支給されます。
── 留学のための助成金がとても手厚いですね。
さらに長期での留学の場合、「派遣留学制度」では、本学に授業料を納める形となるため、派遣先大学への授業料はかかりません。研修修了後には、助成金も支給されます。
一方、「長期英語研修講座」では、研修先の授業料は本人負担となりますが、本学の当該年度の授業料相当額を助成金として支給しています。
助成額を超える分は自己負担となりますが、こちらの制度でも研修終了後に追加の助成金が支給されます。
このように、松山大学では、留学にかかる経済的な負担を少しでも減らすことで、学生の「挑戦したい」という気持ちを応援しています。
松山大学は留学サポート充実!危機管理セミナーで安心の海外生活を

─── 留学に興味を持った段階から、出発までのサポート体制について教えてください。
留学に興味を持っている学生さんは、いつでも本学の国際センターへお立ち寄りください。
松山大学は、留学生の送り出し人数自体は多くありませんが、その分、国際センターが一人ひとりに寄り添い、留学の支援や語学研修のサポートを丁寧に行っています。
国際センターでは、過去の参加者による体験談やさまざまな資料も自由に閲覧できます。また、学生が自分の語学レベルや目的に合った留学先や期間についても、相談が可能です。
─── 留学が決まってからのサポートについてはいかがですか?
留学予定の学生に対しては、渡航前に4回、事前研修ガイダンスを実施しています。
パスポートの取得やビザ申請、健康診断、海外旅行保険の加入など、準備に必要な情報を一からお伝えしていますので、余裕をもって準備を進めることが可能です。
さらに、海外研修に参加する学生には、危機管理セミナーへの参加も“必須”としています。
海外での生活や安全面についても事前に学ぶことができるため、渡航時の不安の軽減につながったという声も多いです。
はじめて海外へ行く学生の方でも、安心して留学にチャレンジしています。
帰国後は留学経験が就職活動の自己PR・面接・資格試験の強みに

── 留学先から帰国した学生へのサポートはありますか?
国際センターでは、留学から帰国した学生にもサポートを提供しています。
まず、帰国後には事後ガイダンスを実施しており、研修報告や後輩へのプレゼンテーションの機会を設けています。また、TOEICなどの資格試験の受験も行います。
このような取り組みによって、語学力向上の成果や自身の成長があったかを具体的に確認することができます。さらに、資格試験の結果は、就職活動でも大きなアピールポイントになります。
── 就職活動でもしっかり役立ちそうですね。
松山大学ではキャリアセンターが中心となり、学生のキャリア支援を行っています。
たとえば、留学で得た経験を就職活動でどのように活かすかについても、自己PRの作り方や面接での伝え方、エントリーシートの書き方などを気軽に相談することが可能です。
また、留学で身につけた主体性やコミュニケーション能力のアピール方法についても、キャリアセンターが面接練習や個別相談を通して具体的に指導しています。
「留学経験は就職活動に活かせるのだろうか」と不安に感じる方もいると思いますが、松山大学ではこのようなサポート体制が充実しています。
留学を単なる経験にとどめることなく、将来のキャリアにしっかりつなげていきます。
松山大学の学内に広がる国際交流と語学力向上のチャンス

── キャンパス内で語学力を高めたり国際交流ができる場所はありますか?
松山大学では、学内での国際交流が非常に盛んで、年間を通じてさまざまな交流イベントを企画・開催しています。
国際センターでは、年に2回、留学生と日本人学生との日帰り旅行を企画しており、今年度の前期には香川県でのうどん作り体験や四国水族館への見学、後期には岡山県の美観地区へのツアーを実施し、参加者同士の交流を深めました。
また、本学には「国際交流チーム」というグループがあり、留学生との交流を希望する人、外国語の習得を目指す人、異文化に興味のある学生などが集まっています。
チームのメンバーが中心となって、留学生と交流会や、バレーボールやバドミントンなどのスポーツ大会を企画し、さまざまな活動を通じて異文化交流を楽しんでいます。
── 語学の面ではどうでしょうか?英語を伸ばすチャンスはありますか?
国際センターでは「オンライン英会話(室内留学)」の参加者を年に2回募集しています。
この講座は、外国人講師によるマンツーマン形式で、オンラインで英会話レッスンを受けることができます。レッスンは、学生の皆さんの都合の良い時間帯を選択することができます。大学からの補助があるため、少ない費用負担で受講することができます。
留学前の語学力向上のために活用する学生も多く、事前に学内で語学力を高めてから、短期研修や長期留学に参加できる点も魅力です。
このようなオンライン英会話講座の活用や、「国際交流チーム」への参加を通して、キャンパス内でも英語や韓国語、中国語などいろいろな言語を話す機会が増え、外国人留学生の友達を作るきっかけにもなっています。
松山大学の留学情報の収集はパンフレットやSNSがおすすめ

── 留学制度についてより詳しく知りたい方は、どこで情報を手に入れられますか?
まずは松山大学の公式ホームページをご覧いただくのが一番かと思います。
公式サイト内の「国際交流ページ」では、海外留学制度の情報はもちろん、国際交流イベントや先輩たちの留学体験記もご覧いただけます。
国際センターのInstagramでも最新情報を随時更新しておりますのでご覧ください。
また、松山大学のオープンキャンパスにお越しいただいた際には、個別に留学制度の説明や相談を受けることができ、より具体的でリアルな情報を直接知ることができるかと思います。
── ちなみに、ホームページにある留学のパンフレットも閲覧できるのでしょうか?
はい。国際センターでは「海外留学ガイドブック」を毎年作成しており、公式ホームページにPDFデータを掲載していますので、どなたでもご覧いただけます。
パンフレットには、国際センターが取り扱う各種留学プログラムの概要、各協定校の紹介、留学の計画から帰国後の手続き、そして先輩の留学体験記まで様々な情報をまとめています。
本学の留学プログラムを利用して海外に挑戦したい人はもちろん、学生海外語学研修助成制度を利用してご自身で留学をコーディネートしたいという人もぜひご覧ください。
松山大学から留学を叶えたい高校生へメッセージ
── 最後に、松山大学への進学を考えている高校生のみなさんへ、メッセージをお願いします。
国際センター長 湊教授:海外への留学にあたっては、不安なことが多いと感じる方もいると思います。しかし、松山大学には国際センターがあり、手厚いサポートを受けられる環境が整っています。松山はのんびりとした雰囲気の町です。そのため、ゆっくり準備しながら、大きなチャレンジに挑戦する気持ちで来ていただければ、きっと楽しい留学生活と学生生活の両方を送ることができるのではないかと思います。
国際センター 高橋さん:松山大学の国際センターは、いつでも気軽に相談できる環境が整っています。留学に興味はあるものの、何から始めたらよいかわからない方や、どこへ留学するか迷っている方も歓迎しています。地方大学ならではの、一人ひとりに寄り添った丁寧なサポートを大切にしていますので、ぜひ気軽に国際センターへ足を運んでみてください。
── 留学がとても身近に感じられました!本日は、貴重なお話をありがとうございました。
松山大学の基本情報
| 大学名 | 松山大学 |
|---|---|
| 学部等 | 経済学部、経営学部、人文学部、法学部、薬学部、情報学部、大学院 |
| 所在地(住所) | 愛媛県松山市文京町4番地2 |
| 留学プログラム | 短期語学研修講座 長期英語研修講座 学生海外語学研修助成制度 派遣留学制度(単位互換制度) 海外体験学習 |
| 大学公式HP | https://www.matsuyama-u.ac.jp/ |
| SNS |
・松山大学 公式Instagramアカウント ・国際センター 公式Instagramアカウント ・松山大学 公式Xアカウント ・松山大学 公式Facebookページ ・松山大学 公式YouTubeチャンネル ・松山大学 公式TikTokチャンネル |
※ 取材時の情報を掲載しています。
学生により添う留学サポートが魅力!松山大学の取材後記
松山大学は、入学してから海外留学がぐっと身近に感じられる大学です。
中でも、はじめて留学に挑戦する学生に最適な短期プログラムが特に多く用意されているところに強い魅力を感じました。また、大学独自の助成金制度も充実しているため、松山大学では多くの学生が海外にチャレンジしています。
そして何より、これらの留学制度の運営や、初めて海外留学に挑戦する学生を支えるガイダンス、帰国後のサポートなどは、松山大学の国際センターが担当しています。
国際センターでは、学生一人ひとりの状況に寄り添い、予約なしでも気軽に留学について相談しに行けるような環境づくりを大切にしているそうです。
こういった、心強い相談窓口があることも、松山大学の留学制度の大きな魅力の一つだと、今回の取材を通して感じました。
なお、松山大学で開かれるオープンキャンパスでは、入学後の留学プログラムへの参加について、直接相談することもできるそうです。
遠方に住んでいて来校が難しい場合でも、SNSやパンフレットで最新の留学情報を確認することができます。
とくに、松山大学の留学制度をかなり詳しく掲載した「海外留学ガイドブック」は、Webでも閲覧することができて、大学入学後の留学全般をイメージするのにおすすめです。
ぜひ、松山大学の最新の留学情報とあわせてチェックしてみてください。
取材日:2026年1月23日
取材/文:永谷 知香
写真提供:松山大学 国際センター





