
奈良県橿原市と田原本町の2箇所に教室をもつ英会話スクール「English-Please!」さんにインタビューさせていただきました。
English-Please! は今年で20周年を迎え、現在約450人もの生徒さんが通っている、大変大きな英会話スクールです。
世の中には、英会話スクールをはじめ、様々なカタチで英語関連サービスが存在します。
そんな中で、なぜこんなにも多くの生徒さんが English-Please! に集まるのでしょうか。
人気の理由には、こだわり抜かれたレッスン内容も然り、それ以外にも秘訣がありそうです。
早速、取材させていただきましたのでその様子をレポートします。
English-Please! 開校のきっかけは奈良に良いスクールを作りたい思い
── 英会話スクール「English-Please!」を立ち上げたきっかけを教えてください。
English-Please! の日本人窓口対応をしています、内藤と申します。
当校は、当校の代表取締役社長である真秀(マシュー)レイノルズが2001年に立ち上げ、今年で20周年になります。
2001年当時はまだ奈良のこのあたりには英会話スクールがなかったんですね。
また20年前の英会話スクールは「レッスン料金が高い」「よいレッスンを提供しているスクールが少ない」といった点がありました。
彼はそういった点にも疑問を感じ「それなら自分がやろう!」と立ち上げたと聞いています。
── なるほど。最初から今のように、子ども向けのスクールだったのですか?
いえ、最初は大人の英会話スクールとしてオープンしました。
しかし時代とともに、だんだん「子どもを習わせたい」というニーズが増えてきたんです。
1人、また1人と受け入れていくと、どんどん子どもの生徒さんが増えて、今ではほぼ「子ども英会話教室」のような形になっていますね。
── 子どもの生徒さんに大人気になった理由がとても気になります。
当校は、ありがたいことに口コミやご紹介で来ていただく方がとにかく多い、そんな印象はあります。
当校の1番の特徴としては、フォニックスや多読、多聴といった指導に特に力を入れていることです。
そういったことが生徒さんの満足度につながっていれば嬉しいですね。
English-Please! のレッスンの特徴は世界とのつながりを提供
── 先程お聞きした English-Please! のレッスンの特徴を詳しく聞かせてください。
フォニックスについては、今は全国的に見れば結構あるとは思います。
当時、奈良県橿原市でフォニックスの指導を最初に始めたのは当校だと自負しています。
実際、フォニックスコースに在籍しているお子さんが一番多いですね。
あと、多読と多聴についてですが、特に多読は1番力を入れています。
多読をすることによって、感覚的に英語を理解できるようになっていきます。
当校のオーナーの真秀レイノルズは、「私の夢は日本・奈良で、“Oxford Reading Tree”という本を、子どもたちに広げるのが夢だ」ってよく言っています。
当校は田原本町と橿原市八木町に2校ありますが、どちらにもReading Treeを置いています。
※ Oxford Reading Tree:イギリスの多くの小学校で採用されている「国語」の教科書。日常生活を題材としており、英語学習者のレベルごとに分けられている。
それ以外にも英語の本を各校それぞれに約1400冊ほど置いています。
── 1400冊!すごい量ですね。
とにかく本を手に取って、家に持って帰って読む。
自分で本を好きになって、本を自分で読みたいと思える環境を作っていく、というのが私たち English-Please! の目標。「一番のやりたいこと」だとよく言っています。
それと多聴ですね。字の通り、とにかくたくさん英語を聞くこと。
あと最近始めたことをあげると、「世界との繋がり」を子どもたちに提供していることとかでしょうか。
実は私、以前はパラオ共和国で働いていたんですよ。
── パラオ・・・ですか!
そうなんです。その時の友達が、イルカ施設のトレーナーをやっているので、せっかくなら当校の生徒さんたちに何か提供したいなと考えました。
── どんなレッスンというか、どういったカタチで生徒さんたちへ提供できたのでしょう?
ZOOMで繋ぎ、トレーナーさんにイルカ施設を英語で案内してもらって、子どもたちが事前に準備した質問を英語で聞くという企画になりました。
また、その企画での収益を全額そのイルカ施設に寄付させてもらいました。
合わせてパラオの歴史についてセッションしたりもしましたね。
そのイルカのトレーナーさんとのやり取りが終わった後に、今度はみんなで手紙を書いてもらうことにしたんです。
私自身、英語で手紙を書くっていうのが憧れでもあったので、それも企画にいれました。
生徒さんたちそれぞれが書いた手紙を、少し手直しし、海外への郵送の方法をどうやるのかなどを手伝って、パラオに送りました。
そして・・・みんなのおうちに英語で手紙が届く。
── まさに世界とのつながりを感じる体験ですね!
ええ、そうなんです。この企画は今年、2021年の夏休み期間を使ってやりました。
あと、今からの企画でご紹介できることとしたら、サンタさんにも手紙を書くことを計画しているんです。
これもよくあるかと思いますが、素敵なので当校でもやっています。
イルカの企画のように、生徒さんみんなに手紙を書いてもらって、これも自宅に英語で返事が届きます。
── ワクワクするポイントがたくさんありますね。
そう感じていただけたら嬉しいです。
ただ勉強させるだけだと「塾」みたいになってしまいます。
やはり英会話スクール として、英語は人とのコミュニケーションの手段であることを体感してほしいなと思います。
だからEnglish-Please! では、「塾」ではない、「学習」ではない部分を提供できる場でありたいなと思っています。
English-Please! の教材は講師の心がこもった手作り教材
── レッスンではどんな教材を使用していますか?
レッスンで使う教材は全て手作りです。
宿題も毎週ありますが、宿題で使うオンラインの教材、ブックレット(ワークブック)、英検の教材も全て私たちスタッフが作っています。
── 市販の教材ではなくオリジナルテキストなんですね。
そうなんです。さらに言うならば、先生が本を読む動画、アクションの GIF なども全て先生方で作って子どもたちに提供しています。
── 生徒さんも多い中、教材も手作りとなると結構大変ではないですか?
これは当校のこだわりですね。
当教室は毎週びっちりレッスンがあるわけではなく、「マテリアルウィーク」と言って、教材作りの週を設けています。
レッスンで使う教材を先生自身で作ることで、レッスンの状況に合わせて少しアレンジしたり編集したりしやすい、そういった利便性もあるので、このスタイルにしています。
English-Please! の講師採用は指導経験と人柄の両方を重視
── 現在 English-Please! にいる先生はどんな方がいますか?
様々な先生に在籍いただいています。
アメリカやイギリスだけではなく、ネイティブで育ったフィリピン人、インドネシア人、南アフリカ人・・・どこかの国に偏らず、女性も男性もバラエティ溢れるというか。
もちろん英語で育って、英語で教育を受けてきているネイティブというのは全員共通です。
── 講師の方は何名おられますか?
レッスンを持っているのは7人ですね。
── 先生の採用時に重視されていることは何かありますか?
ありがたいことに先生の募集をすると、本当にたくさん、何十人と応募をいただけるんです。
その中でやはり今までの経歴を重視もしますが、何よりその方の人柄を重視します。
特によく見ているのは、子どもたちへどんな対応をするか。
たとえば子どもが “Hello!” とか “Thank you” って言ったら、「すごいね」で終わらせないとか。
子どもが言ったことに対して、「すごいすごい」って褒めるのは簡単です。
でもそうではなく、「実際にどう言ったらこの子にとってより良いのか」を考えられる人。
時には厳しく、責任感があって、子どもが好きっていう部分は今在籍している先生みんなに共通していますね。
English-Please! はチーム一丸となって生徒の成長を支えている
── 先程、「毎週宿題がある」とお聞きしましたが、どんな内容ですか?
日記の宿題を例にしますね。
中学生と高校生、もう少し早い子だったら、小学校5・6年から日記の宿題を出しています。
当校のコースでいうと、YLE クラスに到達した生徒さんは日記のワークを始めます。
日記の宿題は、毎週のレッスンで2日分書いて来るものです。
これが3年コースで3年間やり続けるのですが、最初の頃って、みんなとっても大変な思いするんですよ。
あまり書くこともないし、何て書いたらいいかもわからないし、って。
そんな中で頑張って書いてきたことに対し、先生がただ「書いてきて偉いね」ではなくて、細かく全てチェックしてアドバイスします。
「もっとこう言ったら話が広がるよ」「こう言った方が自然だよ」という訂正を毎週行っています。
── それを一人ひとりの日記に対して行っているんですか?
そう、一人ひとりです。本当に大変ですけどね(笑)
ただこの日記のワークをすると、最初の1年目では3行書くのも大変やった子でも、3年経つ頃にはノート1ページをすべて埋められるまでにグッと成長します。
手紙もそうですけど、自分のことを書かせて、ただやったから「すごいね」ではなくて、訂正し続けることで伸ばしていく。
それは発音矯正も然りです。こういった積み重ねで子どもたちの成長をとても感じます。
── 宿題はみなさんしっかり提出されていますか?
宿題をしてこないと毎週チェックされますね。
でも、「宿題をやってこない」ことに関して、生徒さんと先生の2者間だけで悩まず、日本人の私たち「窓口」スタッフも関わっていきます。
さらに言うなら、先生・日本人の私たち窓口・お父さん・お母さんなどの保護者さん、そして生徒さん本人という4者でレッスンをやっていくのが English-Please! のスタイルです。
先生だけ生徒さんのことを抱え込んで、「この子はもっとこうしたらいいのにな。でも個別にアドバイスする時間ないな」みたいなことがないようにしています。
レッスンが終わったら、先生がその生徒さんのレポートを書きます。
そのレポートを私たち窓口が読んで、「〇〇君の□□なところ、良くできるようになっていたと先生が言っていました」と保護者さんに伝えたりとか。
「最近宿題していないって聞いているよ。何か困っている?」というようにあえて窓口から生徒さんに声をかけるなど、常に4者連携しながらやっています。
どうしようもなくなってからスクールを辞めていくのではなくて、それよりも早い段階から4者でコミュニケーションを取っていきます。
子どもが家で言っていたことを、保護者さんが私たち窓口に気軽に言える。
私がそこで聞いたことを先生に伝える、みたいな感じですね。
やはり言語が違うので、お母さんと先生が直接話す機会って、お互いなかなか壁があったりすると思います。
その間に私たちが入ることで、しっかりコミュニケーションを取っていけたらいいなと思います。
── なるほど。取り残されない安心感があります。まさに連携プレーですね!
English-Please! はスタッフの「やりたい」を尊重する社風
── English-Please! の生徒さんは小学生以上のレッスンのみでしょうか?
いえ、未就学児のレッスンコースもありますよ。
当校の一番下のクラスに「ウィズママ」というクラスがあり、1.5歳~4歳までの親子が対象にしています。定員は5組になります。
このクラスは本当に人気があってクラスを作っても作ってもすぐに満席になるんです。
特に最近は、英会話を始める時期の低年齢化が進んでいるな、と感じますね。
それ以降のコースは、プリフォニックス A・B・C として4~7歳を対象にしたクラスがあります。
7歳以上のお子さんには、フォニックス1・2・3として7~10歳を対象にしたクラスがあります。
それ以降は、先程申しました日記の宿題を始めていく YEL コースへへ進んでいく流れです。
どのクラスも6人までの少人数制で、先生の目がしっかり行き届くよう配慮しています。
── English-Please! のホームページには「英検クラブ」や英語の絵本読み聞かせイベントなどもあるようですが、これはどんな内容ですか?
「英語で絵本の読み聞かせ」は、私が発案して始めたものです。
数年前の話にはなりますが、私は子どもを年子で出産したので、本当にどこにも行けなくて・・・。
出産してから数年の間に色々と心に溜まっていたものがあったんです。
「働いてはいるけど、どこにも子どもを連れて行ってあげれていない」「お母さんが気軽に行ける場があればいいな」「ちょっと外に出たいな。でも行く場所ないな」って。
そんなときに、思ったんです。
子どもと一緒にパッと行けて、先生に絵本を読んでもらったり、ゲームしてお菓子までもらって、そしてサッと帰れる。
「今日は風邪で行けない」となったら気兼ねなく休める。
そんなイベントがあったらいいな、それが英語で出来たら最高なのにな・・・。じゃあ、やろう!と思って3年前に始めました(笑)
── すごい行動力ですね。English-Please! として、すぐOKだったのですか?
そうですね。なんか企画したら「やってみたらいいんじゃない?」みたいな感じのフィールドはあると思います。本当に働きやすいな、と思いますね。
── 他にも実現されたことってありますか?
実は「英検クラブ」も私が企画しました。
── 「英検クラブ」の誕生はどんなきっかけだったのでしょうか?
英検クラブは今年、2021年の春ごろに始まりました。今は5・6歳からでも英検を受ける子がいる時代です。
それで私の子どもたちにもジュニアから英検の勉強を勧めてみたんです。
いざ始めてみたら子どもたちも結構ハマって、家でずっとやっていたんですよ。
そんな様子を見ていると「せっかくならこれを誰かに教えたいな」と思ったんです。
「こうやったら出来るようになったよ」っていう家庭での出来事を試してみたくなったというか。職業病ですかね?(笑)
それで今年、2021年に自分で企画してやっています。それもワンコインで。
英語の勉強だけだと、みなさん来てくれないと思ったので、お菓子も付けて、ゲームの題材も教材ではなく人気のアニメやビンゴとか。
「遊びの中に英語がある」を表現できたらと作っています。
とは言えなにぶん、手作りなもので1年に1個ずつしか進んでいきませんが、私の子どもと同じ成長で1年ずつ進めていけたらと思っています。
── 応援しています!
English-Please! から無料体験のお知らせ
── English-Please! での英会話レッスンに興味がある方へ「体験」の機会はありますか?
当校では、「オープンデー」と言って、ゲーム付きの体験レッスンイベントを年に8回くらい開催しています。
マンツーマンの体験レッスンはいつでも可能です。
イベントもマンツーマンレッスンも無料なので、ぜひ気軽にご参加いただけたら嬉しいです。
体験レッスンイベントは近いものだと2021年12月19日に田原本校で開催します。
── 体験レッスンイベントには事前予約が必要ですか?
はい、参加は無料ですが事前にご予約頂いております。
イベントは10時から16時まで行っていますが、英語レベルや年齢によって分けています。
「10時~11時は1歳から4歳の子」というような感じです。
また、このコロナ禍ですので、時間ごとに各回3組程度と少人数で開催できればと考えています。
体験イベントでは、ゲームとともに英語に楽しく触れていただくだけでなく、「英語評価表」もプレゼントしています。
── 「英語評価表」とはどんな内容ですか?
イベントでの英語のアクティビティを通じて「この子は今、これぐらい英語を分かっていますよ」とお伝えするツールといいましょうか。
実際に、お子さんが学校で英語を勉強していたり、保育園や幼稚園、ご家庭で自主勉強していても、他人から評価してもらう機会ってあまりないですよね。
そうすると保護者さんは「自分の子がどれぐらい英語を理解しているんだろう」ってやっぱり気になると思うんです。
ですので、イベント時にお渡しする英語評価表には「アルファベットはこれとこれとこれを読めたよ」とか、「単語は◯◯と□□が読めたよ」というように具体的に表しています。
それを踏まえて、「もしも当校で英語を習うならこのクラスから始められます」というご提案を最後にしています。
── 英語評価表があれば、今後の目標も考えられそうですね。ありがとうございました。
English-Please! からのメッセージ
── 最後に、英会話を始めてみたいと思う読者の方へメッセージをいただけますか?
まず英語に対して一番思うのは、完璧でなくてもいい、ということです。
English-Please! という場を含め、英語が当たり前にある環境の中にいることで、「完璧じゃないと喋ってはいけない」という考えを取り除きたい。
当校のスタッフ一同、そういう想いでこの仕事に向き合っています。
正直なところ、英会話教室に週1回行ったからといって、英語がペラペラになるわけではありません。
でもそれにプラスして、当校では多読や様々なイベントを通じて、楽しい英語の時間を提供し続けていきます。
通っていただいている生徒さんだけでなく、多くの方に「英語は人とのコミュニケーションツールなんだ」と感じてもらえたら嬉しいです。
ぜひ当校のイベントや体験レッスンへ気軽にお越しください。
English-Please! の基本情報
教室名 | English-Please! 株式会社 |
---|---|
所在地 | 八木校:奈良県橿原市新賀町232橋本第二ビル3階 田原本校:奈良県磯城郡田原本町保津270-1 |
費用 | 30分5,390円、40分レッスン8,690円、50分レッスン9,790円、マンツーマンプライベートレッスン27,390円 |
レッスン時間 | Withmama 30分、Pre-Phonics 40分、Phonics 50分、YLE 50分、World kids 50分 |
講師 | 8名 |
オンライン授業 | プライベートコースのみ対応可 |
営業時間 | 火曜日~金曜日 午後11時~午後8時 土曜日 午前10時~午後7時 |
電話番号 | 八木校 0744-20-3866 田原本校 0744-48-0040 |
公式HP | english-please.com ep-kids.com |
English-Please! の位置情報
※ 取材時の情報を掲載しています。最新情報は直接、English-Please! さんへお問い合わせください。
English-Please! の取材後記
今回のインタビューに対応していただいた内藤さんは、育児中のモヤモヤを糧にして、English-Please! さんに新しい風を巻き起こしたキーマンでした。
英語は何歳から始めるのがいいのかな?
子育て中の親御さんだと、誰しももしかしたら考えたことのあるテーマなのではないでしょうか。
正解はわからずとも、English-Please! さんで開催されている体験イベントやレッスンを通じて、子どもたちがどんな反応を示すのかはとても気になります。
「英語は人とのコミュニケーションツールなんだよ」という English-Please! さんのメッセージが、一人でも多くの方に届きますよう、応援しています。
取材日:2021年11月2日
取材/文:小原亜紗子
写真:English-Please! 提供