京都橘大学は、文系、理系、医療系の学部が一つのキャンパスに集まっている総合大学です。
分野を越えた学び「クロスオーバー教育」が特徴で、他学科の専門科目を学び、他学科の学生と共同でプロジェクトに取り組むことができます。
そんな京都橘大学では、体験型海外留学プログラム「SAP(Study Abroad Program)」を中心に、海外で学べるプログラムが充実しています。
今回は、京都橘大学国際系事務課の吉岡さんと中村さんに、留学プログラムや国際交流の取り組みについて、お話を伺いました。
「学びで世界を変える」世界で活躍できる人材を育成する京都橘大学
── 京都橘大学が掲げているグローバル教育の方針を教えてください。
京都橘学園は、「学びで世界を変える」を合言葉に、「第3次マスタープラン」という中長期計画を立てています。
その中の重点課題の1つとして、世界とのつながり強化に向けた、総合的な国際政策の実行を掲げています。世界で活躍できる人材を積極的に育成しようという取り組みです。
日本人学生はもちろんのこと、海外からの留学生の受け入れも積極的に行い、同じく世界で活躍できる人材の育成を目指しています。

これらの目標を達成するために、本学では、海外の大学との連携を強化し、現地学生との交流を生み出せるように留学制度の整備・拡充を行っています。
また、学園全体の国際化も進めているところです。
京都橘大学独自の留学プログラム「SAP(Study Abroad Program)」の魅力
── 京都橘大学で実施されている、主な留学プログラムについて教えてください。
本学の特徴的な取り組みは、海外留学プログラム「SAP(Study Abroad Program)」です。
半年間または1年間、海外の協定校で、英語や興味のある専門分野を学ぶことができます。
留学先で取得した単位は、本学の単位として認定されるため、4年間で卒業も可能です。
国際学部国際学科※グローバルスタディーズ専攻の学生は、2年次に1年間海外留学をすることが必須となっています。
※ 2027年度4月より国際英語学部国際英語学科から名称変更予定。
留学先では英語コースのほか、ファウンデーションコース※や職業訓練コース、留学先大学の専門科目(正規授業)を現地学生と一緒に学ぶコースを受講している学生もいます。
※ 海外の大学進学を準備するためのコース。
国際学部国際学科国際共生専攻では、2年次後期の半年間、現地で英語を学ぶことができます。留学は選択制のため、希望者のみ参加します。
SAPは2年次に出発するため、1年次前期に留学先の希望を確認しています。留学先は第5希望まで提出していただき、成績など所定の基準に従って最終的に決まります。
本学の学生が大人数で同じ留学先に行くと、英語を使う機会が少なくなるため、留学先ごとに人数制限をしています。
── SAPは国際学部の学生さんのみ参加できるプログラムですか?
国際学部の他にも、文学部・総合心理学部・経済学部・経営学部・デジタルメディア学部の学生も参加できます。
留学先に現地スタッフがいますので、安心して留学に挑戦していただけます。
── SAPの魅力はどういったところにありますか?
奨学金制度が手厚いところです。
「京都橘SAP奨学金制度」があり、留学期間中の本学の授業料相当額を、留学先の授業料の一部として給付しています。
国際学科グローバルスタディーズ専攻の学生は全員が給付対象となっており、その他の参加者については、指定科目の単位を修得し、TOEIC®スコア400点以上を獲得した学生に給付しています。
また、国際学科グローバルスタディーズ専攻の成績上位25%の学生には、「留学先授業料支援制度」として、留学先授業料の自己負担分の50%から100%を給付しています。
これにより、留学中の授業料が実質免除となる学生もいます。
京都橘大学は提携大学への長期留学制度や海外研修制度も充実
── SAP以外には、どのような留学制度がありますか?
長期留学は交換留学と認定留学の2つを用意しています。
現在、交換留学は、英語圏のほか韓国や中国を含めた9校の提携大学に留学できます。
語学に自信がなくても、とにかく挑戦してみたい学生は参加できるプログラムでもあります。
認定留学は、学生自身が留学先を決めて留学できる制度です。
本学で審査を行い、認定されれば正規留学として扱われ、本学の単位認定を受けることができます。
提携大学以外に希望する留学先がある学生や、交換留学の選考に通らなかったものの、やっぱり留学したいという学生たちを後押しするための制度です。
これらの長期留学制度を利用すれば、本学を休学することなく、4年間で卒業することもできるので、長期留学に挑戦しやすいと思います。
── 長期留学中の学費はどのようになりますか?
交換留学は、留学先大学の授業料等が免除されます。協定により、奨学金が支給されたり、寮滞在費などが免除になる場合もあります。
認定留学の場合は、留学期間中(1年間)の本学授業料が免除になります。
── 学部別の海外研修も活発に行われているそうですね。
各学部・学科の先生が毎年企画をして海外研修を行っています。
例えば、文学部がエジプトに行って、ピラミッドや遺跡を見たり、工学部建築デザイン学科が北欧に行って、北欧の建築やデザインを勉強したりします。また、書道を専攻している学生が台湾を訪れる研修もあります。
※ なお、行き先は毎年異なる場合があります。
国際学部も新しい海外研修を企画中です。アフリカのウガンダでの子供兵の研究に取り組んでいる先生と共に、現地の視察や現地大学生との交流などフィールドワークを行う予定です。
日本で学んだことを、海外に行って現場で実際に見るという貴重な経験ができるので、学生にとってはとても良い機会だと思います。

身近な先生や国際系事務課に気軽に留学相談ができる
── 留学に関する相談や留学準備のサポートはどのように対応されていますか?
本学ではSAPをはじめ、交換留学や短期留学などさまざまな留学制度がありますので、全学的に留学説明会を行っています。
約1ヶ月にわたり、複数のテーマに分けて説明会を行い、個別相談会も実施しています。
留学必須の国際学科グローバルスタディーズ専攻の学生については、「留学プログラム研修」という授業の中で、手続きや危機管理などの講習を行っています。そして、知識を深め、主体的に準備を進められるようにしています。
もし自分で解決できないことがあれば、国際系事務課でも相談を受け付けています。
── 留学の相談に来た学生さんからはどんなことを質問されますか?
「初めて渡航するので不安です」や「英語に自信がないけど、参加できる留学プログラムはありますか?」といった相談をする人が多いです。
最近では、円安の影響で留学費用が高騰していることから、費用面の問題で留学したくてもできないという相談もあります。
このような学生の声を受けて、既存のプログラムに加え、フィリピンで1ヶ月英語を学ぶ留学ができる比較的リーズナブルなプログラムも揃えるようにしました。
── 留学を経験した先輩の話を聞いたり、交流したりする機会はありますか?
そうですね。本学は毎年途切れることなく学生が提携先に留学しているので、学生同士の情報交換は頻繁に行われています。
国際学科ではSAPに参加した学生は、留学報告会を行い、派遣先大学別に大学の様子を紹介してもらいます。また、同日に留学個別相談会も行っているので、対面で相談も可能です。
その他、国際英語学会という組織が年に数回イベントを行い、学生同士で交流ができる機会があるので、その際に留学に参加した先輩と交流する機会があります。
また、全学向け長期留学や短期留学についても、留学プログラムに参加した学生が留学報告会を行います。
次年度の募集説明会にも来てもらって、現地で過ごした様子を紹介したり、学生からの質疑応答に対応したりしてもらっています。
キャリアセンターと連携し留学経験をキャリアに活かせるようサポートしている
── 留学経験を就職に生かせるような取り組みはされていますか?
1年間留学する学生は、2年次を海外で過ごします。帰国する頃には、同学年の学生が就職活動を始めているため、何も準備していないと国内にいる他の学生との差が広がってしまいます。
そこで、本学では、国際系事務課とキャリアセンター(就職進路課)が連携し、出発前から帰国後までキャリアを考える機会を設けています。
出発前の1年次後期には、留学中の目標を立てます。大切にしているのは、「留学へ行くこと自体を目標にしない」という考え方です。
「留学を通してどんな自分になりたいか」を考え、目標を立てて行動し、途中で振り返り、次の改善につなげる流れも学びます。
帰国後はキャリアセンターで個別相談を受けながら、留学中の出来事を整理します。
困難にどう向き合ったのか、現地の人とどのように関係を築いたのかを振り返り、「学生時代に力を入れたこと」として自分の言葉で説明できるようにします。
このような流れで、他の学生と同じように就活に取り組めるようにサポートしています。
京都橘大学のキャンパス内には海外から来た留学生がたくさん
── 学内での国際交流の様子を教えてください。
本学には海外から来た正規留学生が161名在籍(2026年9月現在)しており、日本人学生と同じように学部に入って授業を受けています。

授業のグループディスカッションでは、無作為にグループ分けされるので、自然と留学生と話す機会が生まれます。
このように、日常の授業の中で多様性に触れられるような環境づくりも、大切だと考えています。
また、国際学部では2026年度から新たに留学生の受け入れを開始しました。初年度は10名の留学生が当学部に入学しました。
国際学部の学生は週6回または週3回「EAP」という英語の授業があり、週3回の上位クラスには高い英語力を持った留学生が複数いるので、同じクラスになった日本人学生は、まるで現地で留学しているような環境で学んでいます。
── 授業以外でも、留学生との交流の機会はありますか?
留学生と日本人学生が交流できる課外活動も積極的に行っています。
学生が主体となって運営する国際交流団体「CITRUS(シトラス)」が中心となり、日本人学生と留学生がどのように交流できるかを考えながら活動しています。
留学生も、運営メンバーとして参加しています。

さらに、短期で本学を訪れる留学生と交流する機会もあります。
たとえば、本学では、海外大学の教員が学生を引率して京都を訪れる際の受け入れをしており、近い分野を専攻する本学の学生との交流の場を設けています。
去年と今年は、テキサス大学オースティン校の学生グループを受け入れて、授業内外での交流を行いました。
── 留学に行かなくても、学内で国際交流ができる環境が整っているのですね。日本にいながら海外の友達ができるのは素敵だなと思います。
そうですね。日本で出会った留学生の友達と、今度は海外で再会するといった場面もあります。
本学は台湾の淡江大学からの交換留学生を毎年15名ほど受け入れていますが、本学からも夏休みと春休みに5日間ほど台湾での研修があり、その際に淡江大学も訪れます。
学生たちがお互いに近況報告しながら、再会を喜ぶ姿は、見ていて温かい気持ちになります。
京都橘大学からのお知らせと受験生へのメッセージ
── 京都橘大学の留学について、受験生や保護者の方が相談できる機会はありますか?
本学のオープンキャンパスにお越しいただければ、留学制度について詳しくご紹介いたします。
特に国際学部の場合は、実際に留学した学生たちが登壇して、留学に向けた取り組みや留学して良かったこと、現地で困ったことなど、生の体験談を聞くことができます。
また、オープンキャンパスでは職員による個別相談会も実施しております。保護者の方もご一緒に個別に相談していただけるので、ぜひご活用ください。
── 最後に、受験生の皆さんにメッセージをお願いします!
国際系事務課課長 吉岡さん:
京都橘大学は現在7,500名の学生が在籍しており、そのうち161名が留学生です。本学の魅力の一つは、1つのキャンパスに多様な学部・学科が集まっていることです。学生は授業を通して専門分野の異なる仲間と交流しながら視野を広げることができ、多様な価値観に触れる機会に恵まれています。
また、今後も留学生の受け入れを拡大するとともに、学内のさまざまな場面で自然に国際交流の機会が生まれるよう、キャンパスの国際化に取り組んでいます。
さらに、今回ご紹介したように多様な留学派遣制度を用意していますので、国際交流に興味のある学生の皆さんには、ぜひ本学を目指していただきたいと思います。
国際系事務課課長補佐 中村さん:
国際学部については、国際経済、国際環境、国際関係という3つの分野を学ぶことができます。将来、グローバルリーダーとなって、海外で活躍できる人材を育成するため、より良い学びを提供できるように努めております。
国際共生を専攻する方は、半年間留学してもよし、京都で学んでもよしという、いいとこ取りができる点が魅力だと思います。
なにより、学生の成長を積極的に後押しする、心強い先生方がたくさんいらっしゃいます。 大学生活を通して大きく成長したいと考えている方は、ぜひ本学にお越しください。
── 本日はありがとうございました!
京都橘大学の基本情報
| 大学名 | 京都橘大学 |
|---|---|
| 学部 | 文学部 国際学部 国際学科※ 発達教育学部 総合心理学部 経済学部 経営学部 デジタルメディア学部 工学部 看護学部 健康科学部 ※ 2027年4月に国際英語学部 国際英語学科から名称変更。 |
| 所在地(住所) | 〒607-8175 京都市山科区大宅山田町34 |
| 留学プログラム | 交換留学、認定留学、SAP(Study Abroad Program)、短期留学、海外インターンシップ |
| 大学公式HP | https://www.tachibana-u.ac.jp/ |
| SNS |
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※ 取材時の情報を掲載しています。
海外でも国内でもグローバルな視野が育つ京都橘大学の取材後記

全学部が1つのキャンパスに集まっている京都橘大学では、さまざまな出会いや学びが得られることでしょう。今まで全く知らなかった分野にも、興味が湧いてくるかもしれません。
海外留学も例外ではありません。学内での国際交流を通して、行ってみたい国や学びたい言語、研究したい分野が新たに出てくるはずです。
そして、あなたがどの道を進んでもいいように、京都橘大学はさまざまな形で学びをサポートしてくれます。
今回お話を伺って、「漠然とした目標しかない」と思っている人にこそ、京都橘大学で学んでいただきたいと感じました。
オープンキャンパスでは、先輩の留学体験談が聞けたり、個別相談もできるとのことなので、ぜひ足を運んでみてください。
取材日:2026年8月27日
取材/文:富澤利恵
写真提供:京都橘大学





