帝京大学のアイキャッチ

帝京大学は、東京都八王子市にメインキャンパスを構える総合大学です。5つのキャンパスと10学部31学科があり、多くの学生が学んでいます。

帝京大学は、建学当初から国際教育に力を入れてきました。早い段階で海外キャンパスを開設し、海外の提携校とのネットワークを活用して、多くの学生を海外へ送り出しています。

中でも注目なのが、イギリスにある帝京大学ダラムキャンパスで行われている留学プログラムです。

このダラム留学では、帝京大学独自のプログラムが用意されています。そのため、安心して学びつつ、現地の学生とサークル活動などを通じて交流できるのが特長です。

今回は、帝京大学の留学制度について、国際交流課の伊藤祐平さん、塩見亮太さんにお話を伺いました。さまざまな留学プログラムとあわせて、その魅力をご紹介します。

帝京大学のグローバル教育方針とその理念

帝京大学のソラティオスクエア(八王子キャンパス)

── はじめに、帝京大学のグローバル教育の方針を教えてください。

帝京大学は、1966年の創立以来「国際的な視野で判断できる学生の育成」を理念に掲げ、「実学」「国際性」「開放性」の3つを柱に教育を展開しています。

とくに「国際性」という指針については、学生が自分とグローバル社会のつながりを意識し、自ら考え行動する力を養うことに注力しています。

さらに、2022年には学長が中心となり「帝京グローバルコンピテンシー」を策定しました。

これは、一人ひとりが国際社会と自分とのつながりを意識し、主体的に行動するための力であり、学生・教職員など、帝京大学に関わるすべての人に求められる資質です。

このように帝京大学では、学内全体で国際化を推進しながら、「多面的な対応力」「柔軟な思考力」「果敢な実行力」の育成にも力を入れています。

海外体験をはじめとした多様な学びの機会を通じて、学生一人ひとりがグローバル社会の中で主体的に行動できる力を着実に育んでいます。

帝京大学の多彩な留学プログラムと特徴

帝京大学の韓国留学1
── 帝京大学には、どんな留学プログラムがありますか?

帝京大学の八王子キャンパスで実施している内容を中心にご説明します。

まず人気が高いプログラムが、「短期研修」です。夏休みや春休みに約3〜4週間、協定校で語学学習や異文化体験を行います。

行き先は年度によって異なりますが、現在はイギリスやドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国などが中心です。

帝京大学の韓国留学2

とくにイギリスは、帝京大学のロンドンキャンパスを活用しています。学生寮もあり、日本人スタッフも常駐しているので、初めての海外でも安心して参加できます。

中長期の留学プログラムとしては、イギリス北東部の提携大学内にあるダラムキャンパスで学ぶ「ダラム留学」があります。1セメスター(約4〜5か月)を使って学ぶプログラムです。

また、協定校に留学できる「交換留学」という制度もあります。1〜2セメスター滞在しながら現地の協定校で授業を受け、その授業で取得した単位は、帝京大学の単位として認められます。

交換留学先は年度によって行き先が異なりますが、アメリカ、中国、台湾、韓国、フランス、メキシコなどが中心です。

さらに、近畿大学・東海大学の学生と一緒に海外派遣を行う「3大学アライアンス短期研修」も人気です。

── 学部や学科ごとの留学プログラムもあると聞きましたが、教えていただけますか?

とくに外国語学部の2つの学科(外国語学科・国際日本学科)では、原則としてすべての学生が留学します。(国際日本学科は、日本人は海外へ、留学生は国内へ研修に行きます。)

まず外国語学科では、2年次後期に「Global Campus Program」に参加します。入学後に身につけた語学力やスキルを実践的に活かす機会となっています。

一方、国際日本学科では、2年次前期に「語学・文化研修プログラム」に参加します。日本文化を海外に発信する視点も含め、語学と文化の両面を学ぶ内容です。

他にも、経済学部では、現地学生と一緒に英語を学ぶ「海外語学研修」と、異文化理解やインターンシップを含む「東南アジア研修」に、応募制で参加できるようになっています。

イギリスのキャンパスが舞台!ダラム留学が人気

帝京大学の海外キャンパス(ダラム大学)

── 「ダラム留学」という留学制度について、もう少し詳しく教えていただけますか。

ダラム留学は、帝京大学独自のカリキュラムで、費用面でも配慮された、中長期のイギリス留学プログラムです。

このプログラムの大きな特徴は、ダラム大学内にダラムキャンパスを構え、ダラム大学との協定により「カレッジ制度」の一員として生活できる点にあります。

カレッジ制度とは、イギリス特有のしくみです。大学の授業だけでなく、寮生活や学生生活のサポートをカレッジと呼ばれる組織が行う制度を指します。

このカレッジに所属することで、現地学生と同じコミュニティで交流したり、サークル活動を通じてダラム大学の学生とふれあうことができます。ここが大きな魅力です。

さらに、学園祭では日本文化の紹介も行われています。焼きそばや折り紙、浴衣の着付け、書道など、日本文化を体験するイベントを通して現地の人々とも交流できます。

── 海外の大学生とそこまで深く交流できるのは、なかなか貴重な体験ですね。

また、週末にはマンチェスターへサッカー観戦に出かけたり、ヨーロッパ各国へフィールドトリップ(校外学習)に行くこともできます。

実は以前、このフィールドトリップに参加した学生がパスポートを失くしてしまったことがありました。

しかし、その際には現地の日本人スタッフがしっかりとサポートしてくれたため、無事に帰国することができました。

このように、現地のキャンパスでは日本人の教員やスタッフが常に滞在しているため、困ったことがあればいつでも安心して相談できる点も、ダラム留学の魅力のひとつです。

帝京大学の留学派遣者数と参加条件(留学先の見つけ方)

── 年間でどれくらいの学生が留学や研修に参加しているのでしょうか?

帝京大学では、学部・学科で行っている全員留学プログラムを含めると、年間で400名を超える学生を海外へ派遣しています。

ただし、これは八王子キャンパスだけの人数であり、他のキャンパスで実施されているプログラムや、教員が引率するプログラムは含まれていません。実際にはさらに多くの学生が参加していると考えられます。

また、ここ数年では国内留学(オンラインプログラム)に参加した学生が約80名います。これらをあわせると、年間で500名規模になると見込まれます。

── 多くの学生が海外に挑戦していますね。選考はどのように行われているのでしょうか?

中長期のダラム留学や短期研修については、語学資格のスコア基準は設けていませんが、大学での学習をしっかり行っていることが基本条件です。

具体的には、GPA(大学の成績) が1.5以上であることや、必修の語学科目をちゃんと履修していることが必要です。参加定員を超える場合を除けば、初めて海外に行く学生も幅広く参加できる内容になっています。

一方で、交換留学など一部のプログラムでは選抜制を採用しています。

協定校ごとに求められるGPAやTOEICスコアが異なり、それぞれの基準を満たす必要があります。そのうえで、面接も行われ、選抜が決定されます。

── 多彩なプログラムがある中で、留学先を選ぶ際のアドバイスはありますか?

帝京大学では、学生が自分に最適な留学先を見つけられるよう、「Go! Global Week」という留学に関するイベントに力を入れています。

このイベントでは、留学説明会や個別相談に加え、留学経験者のアンケート結果なども自由に閲覧することが可能です。

こうしたサポートを通じて、私たち国際交流課は学生一人ひとりが自分に合った留学を選択できるよう応援しています。

入学後は、ぜひこれらのイベントにも積極的に参加してみてください。

帝京大学の留学フェア

帰国後の成長まで!留学前後のサポートと奨学金制度

帝京大学のカナダ留学
── 留学を希望する学生には、どのようなサポートが用意されていますか?

帝京大学では、留学を希望する学生は、渡航前に説明会へ参加することが必須となっています。

この説明会では、留学中に注意すべきことや心構えのほか、旅行会社や保険会社による説明や、危機管理セミナーも実施しているため、安心して準備を進められます。

さらに、ダラム留学では渡航前後にTOEICの受験を必須とし、スコアの変化を確認しています。

また、短期留学の学生についても、帰国後に体験をポスターにして発表するなど、次に留学を希望する学生へのフィードバックにも力を入れています。

── 留学経験は、その後の進路や就職活動にどのように生かされていますか?

留学から帰国した学生には、報告書を提出してもらいます。

自身の目標に対してどの程度達成できたかを、自分の言葉で整理することで、留学経験を一過性のものにせず、自分の中でしっかりと意味づけするためです。

その結果、留学を経験した学生は、どのような課題に直面し、どう乗り越えたのかを自分の言葉で説明でき、自身の体験を具体的なエピソードとして語れるようになります。

就職活動においても大きな強みとなり、企業に対して主体性や行動力を伝えるうえで役立っているようです。

── 一方で留学の費用が心配な学生さんもいるかと思います。何か支援制度はありますか?

帝京大学では、留学制度ごとに奨学金を設けています。

たとえば短期研修の場合は、日本学生支援機構(JASSO)の留学支援制度を基準とした、月額の支給額を日割りで支給します。

さらに、ダラム留学などそれぞれのプログラムごとに個別の奨学金制度が設けられていますが、条件がやや複雑なため、詳細はパンフレットでご確認いただければと思います。

また、学部や学科の留学についても、成績に応じて支給される奨学金があります。

英語を伸ばす学内施設やオンラインプログラムに注目

帝京大学のオウチコモンズ
── 留学に参加しない学生が、八王子キャンパス内で国際交流できる場所はありますか?

帝京大学では、学内で国際交流を体験できるさまざまな機会を用意しています。

たとえば、交流スペース「OUCHI COMMONS(オウチ コモンズ)」では、国際交流アシスタントが「OUCHI Language Club(OLC)」というクラブを開いています。

このクラブでは、外国人留学生が講師となり、自分の母国語を教えてくれます。英語や韓国語はもちろん、アラビア語などさまざまな言語や文化について学ぶこともできます。

また、「Telaco(Teikyo Language Commons)」は、外国人留学生のスタッフと気軽に交流できる語学学習専用施設です。

ここでは、英会話イベントや音楽イベントのほか、外国人留学生スタッフの母国の料理を作るイベントも行われ、国際交流に興味のある学生が、頻繁に利用しています。

── 新しくてきれいなラウンジですね。他にも取り組みはありますか?

学内で実施しているオンラインプログラム(国内留学)も高い人気を集めています。

このプログラムは、イギリスにあるダラムキャンパスに在籍するネイティブの講師と会話ができる申込制のコースです。オンラインで受講できるため、自宅など場所を選ばずに参加できます。

ライブ配信の形式も行われ、日本では夜、ダラム現地では昼の時間帯に開催されます。

また、英語を学び始めたばかりの学生でも、1対1の会話形式なので、自分のペースで英会話に取り組みやすいことも特徴です。

このように、帝京大学では、実際に留学する以外にも、学内で英語力を伸ばしたり国際交流を実現できる多様な機会を用意しています。

留学に関心を持つ中高生へ帝京大学から応援メッセージ

帝京大学の学内交流の様子
── 留学制度について、どこで情報を得るのがおすすめですか?

まずは、帝京大学の公式サイトでご確認ください。

留学プログラムの派遣先情報や費用、宿泊先(宿泊施設)の情報については電子パンフレット(自分流Global Guidebook)で詳しい内容をご紹介しています。

また、外国語学部の外国語学科・国際日本学科それぞれの留学・研修プログラムの詳細については個別でパンフレットを作成していますので、あわせてご覧ください。

加えて、帝京大学の公式Instagramもおすすめです。

実際に留学している学生の様子が発信されており、現地の雰囲気を知ることも可能です。

また、帝京大学のオープンキャンパスは6月から開催予定です。

留学に関する全体説明会を実施したり、個別相談ブースも設置していますので、職員から詳しい説明を聞いたり、じっくりご相談いただけます。

── 帝京大学の受験を検討している中高生へ向けて、メッセージをお願いします。

帝京大学では、多彩な留学制度を用意していますので、皆さんの希望や目的に合ったプログラムを見つけていただけると思います。

オープンキャンパスでは、留学に関する説明会や個別相談も行っていますので、不安や疑問があれば直接相談できる機会として、ぜひ足を運んでみてください。

また、単位認定や奨学金制度も比較的幅広く整えており、安心して留学に挑戦できる環境づくりに取り組んでいます。

近年は費用の高騰もありますが、少しでも興味があれば、まずは気軽にご相談いただければと思います。

皆さんにお会いできることを楽しみにしています。ぜひ、帝京大学でお待ちしています。

── 本日は貴重なお話をありがとうございました。

帝京大学の基本情報

大学名 帝京大学
学部 医学部、薬学部、経済学部、法学部、文学部、外国語学部、教育学部、理工学部、医療技術学部、福岡医療技術学部
(学部紹介:https://www.teikyo-u.ac.jp/faculties
所在地(住所) 東京都八王子市大塚359番地 (八王子キャンパス)
留学プログラム 短期研修、ダラム留学、交換留学、学部・学科主催プログラム、3大学アライアンス短期研修、SAF認定留学、EF留学など
大学公式HP https://www.teikyo-u.ac.jp/
SNS 帝京大学国際交流課 公式Instagram
帝京大学マスコットキャラクター「てぃーぼー」Instagram

※ 取材時の情報を掲載しています。

【取材後記】帝京大学で自分らしい海外体験を叶えよう

今回の取材で特に印象的だったのは、海外キャンパスを持つ帝京大学ならではの留学プログラムです。

とくに、イギリス北東部のダラムキャンパスへの中長期留学は大きな注目ポイントです。イギリスの学生と同じような環境や文化の中で学びつつ、日本人スタッフもいるため、ホームのような安心感のある中で留学生活を送ることができます。

長期間の留学となると「現地での生活が不安…」と感じる学生も少なくありません。しかし、このプログラムは、はじめて海外に挑戦する方でもサポート体制が整っているため、安心して検討できる内容になっています。

さらに、学部や学科が主催する海外留学や研修の機会も多く、学生数が多い総合大学ならではの、充実した留学制度が整っている点も魅力です。

他では経験できないような海外体験を、帝京大学で得ることができるでしょう。

また、帝京大学では中学生や高校生を対象としたオープンキャンパスも多数開催されています。

本記事でも紹介した八王子キャンパス11号館の「OUCHI COMMONS(オウチ コモンズ)」や9号館1階の「Telaco(テラコ)」など、学内には魅力的な建物や設備が充実しています。ぜひ一度、実際に足を運んでみてはいかがでしょうか。

取材日:2026年4月27日
取材/文:永谷 知香
写真提供:帝京大学 国際交流課