星槎道都大学の留学制度

北海道北広島市唯一の4年制大学である星槎道都大学。地元の企業と連携し、地域をフィールドとした実践的な学びを提供しています。

そんな星槎道都大学が実施する国際交流の取り組みの中で、とくに注目したいのが海外研修です。学生からリクエストを受け付けており、学生のニーズを留学プログラムに積極的に取り入れています。

今回は、経営学部 学部長の信濃教授と国際交流センターの職員の皆さまに、星槎道都大学の留学制度や海外研修、キャンパス内での国際交流についてお話を伺いました。

星槎道都大学のグローバル教育は、英語と異文化理解が入り口

星槎道都大学の校舎

── 星槎道都大学が掲げるグローバル教育の方針を教えてください。

本学のグローバル教育でまず大切にしているのは、国際言語としての英語の運用能力です。

ただ単に英語を学ぶのではなく、海外の文化を知ることも重視しています。

英語の授業は習熟度に合わせて授業を展開しているのですが、英語が得意な学生は上達も早い一方で、苦手意識がある学生は身につくのに時間がかかります。

そのため、英語だけを学びの入口にするのではなく、文化的な要素を授業に取り入れることで、少しでも海外に興味を持ってもらうことを大切にしています。

本学には留学経験のある教員が多く在籍しているので、アメリカの暮らしやカナダの考え方、オーストラリアの文化など、文化的な話題を交えた英語の授業を受けることができます。

また、米国本土やヨーロッパにも姉妹校があり、希望がある場合には、学生がどこで何を学びたいのかを確認しながら紹介できる体制が整っています。

ここで大切なのは、単に「海外へ行く」ということではありません。何を目的に行くのか、どの国で何を学びたいのかを考えることを、重視しています。

そのため、本学では学生自身の興味や目的を確認しながら、海外への一歩を支えています。

星槎道都大学の海外研修は学生の希望を積極的に採用

星槎道都大学のオーストラリア研修1

── 星槎道都大学の留学制度や海外研修の特徴を教えてください。

本学の海外研修の特徴は、研修に参加する学生に対して「どのような施設を見たいか」「どのような場所に行ってみたいか」を聞き、できる限り研修内容に反映している点です。

せっかく現地に行くのに、まったく興味のない施設ばかりを訪問していると、満足度の高い研修にはなりません。

そのため、海外研修は授業の一環として事前研修をしっかりと行いますし、学生には必ずヒアリングを行って、プログラムの内容をその都度最適化しています。

たとえばデザイン系の学生から「美術館や美術に関する文化施設を見たい」という希望があれば、現地のコーディネーターに相談し、研修メニューに入れられるように調整します。

また、社会福祉を学ぶ学生からは、現地の福祉施設を見たいという希望が出ることがあります。

過去には、高齢者向けの大規模なセンターを見学したり、チャイルドケア※の施設を訪問し、子どもたちとのふれあいを通して、日本との違いを肌で感じられるような研修を行いました。

※ 小学校に上がる前の子どもたちに対する保育や教育に関わる分野

この研修では、実際に子どもたちと触れ合いながら、日本の幼稚園や保育施設と何が違うのか、先生たちはどのようなことに気を配っているのかを肌で感じることができます。

経営を学ぶ学生からは、現地の企業を見学したいという要望があります。過去には、太陽光パネルの設置会社や、スーパーマーケットを訪問し、現地の運用体制を見学しました。

海外の企業に行くと、日本ではなかなか見られない仕入れデータや売上の話を聞けることもあり、学生にとっては大きな刺激になっています。

── とても充実した研修になりそうですね。研修内容によって留学する国も変わるのでしょうか?

留学する国は決まっていて、英語圏であればオーストラリア、中国語圏であれば台湾、また特別な機会があれば中国本土の提携校を訪問する形になります。

星槎道都大学のオーストラリア研修2

そのうえで、学生が「こういう場所を見たい」「こういう体験をしたい」と希望を出した場合、可能な範囲で研修内容に組み込んでいます。

また、大学の海外研修とは別に、個別でフランスやイタリアなどに留学したいという相談があれば、可能な範囲で学生にアドバイスをしています。留学期間や目的、本人の意思を確認しながら、教員が一つひとつ丁寧に相談に応じています。

── 細かいリクエストに対応することで、費用面の影響が気になるのですが、こちらはいかがですか?

近年は円安の影響もあり、海外研修の費用は上がりやすい状況です。そのため、学生のリクエストに応えながらも、費用が大きく上がりすぎないように調整しています。

たとえば、学生の希望をすべて入れると費用が高くなってしまう場合があります。そのときは、優先することと見送ることを大学側で考え、その結果を学生に確認してもらっています。

なお、台湾との交換留学については、交換先の授業料が無料になります。主な負担は滞在費や航空運賃などになります。そのため、費用面では比較的参加しやすい制度です。

星槎道都大学の台湾研修3

北海道ではできない経験を!オーストラリア・台湾の研修の様子

── 海外研修について、学生さんがどんなリクエストをされるのか気になります!

最近は、学習面だけでなく、普段北海道にいるだけではできない体験を希望する学生が多いです。

たとえば、オーストラリア研修では、サーフィンスクールに行きたいというリクエストがありました。また、サーフィンに関連して、水難救助の考え方や離岸流の捉え方を実地で学びたいという声が多くあり、必ず研修に入れるようにしています。

星槎道都大学のオーストラリア研修3

── そのようなリクエストにも対応してもらえるのですね。台湾研修のエピソードも伺いたいです。

昨年度は、台湾研修の参加者の中に、北海道北広島市にあるFビレッジの野球場でアルバイトをしている学生や、野球部の学生がいたので、協定校の野球部の学生との交流をプログラムに組み込みました。

滞在先もとてもユニークです。協定校に観光学科があり、その学生の実習施設としてホテルがあるのですが、台湾研修で現地を訪れた際は、その学生たちが運営している施設に宿泊します。

さまざまなところで現地の学生から刺激を受けられて、本学の学生にとっても良い経験になっていると思います。

星槎道都大学の台湾研修1

── 学生さんにとってかけがえのない経験になりますね。実際に、海外研修を通して変化が見られた学生さんもいますか?

あるデザイン学科の学生は、海外研修で日本とは違う色味の景色を肉眼で見てから、色使いが大きく変わったそうです。

また、本学では特定の学部だけを対象にするのではなく、さまざまな学部の学生が一つのグループとして海外研修に参加します。

そのため、海外研修をきっかけに、普段は関わらない学部の学生とつながりができて、帰国後も交流を続けている学生もいますね。

このように、学部を越えて友人ができる点もこの研修の魅力です。

星槎道都大学の留学は国際交流センターが徹底サポート

── 留学や海外研修について相談できる窓口はありますか?

国際交流センターが基本的な相談窓口となっています。

入学時や春先のオリエンテーションでは、その年度に予定している海外研修について告知し、質問がある学生には、気軽に国際交流センターへ来るよう案内しています。

留学説明会は複数回実施しており、日時と場所は全学生に案内しますので、そちらで情報を得ていただくこともできます。

また、国際交流センターや説明会以外でも、たとえばオーストラリアの海外研修が気になっているなら、英語の授業の際に先生に質問していただくこともできます。

── なるほど。留学を経験した先輩にお話を聞くことは可能ですか?

留学説明会を実施するタイミングで、研修に参加した学生がまだ大学にいる場合は、説明会で体験談を話してもらうこともありますし、授業の際に話してもらうこともあります。

他にも、帰国した学生は報告会のためのプレゼン資料を作ったり、レポートを提出してもらうことがあります。こういった資料や留学経験者の声は、学内のコミュニケーションツールを通じて学生たちに共有しますので、こちらも大変参考になると思います。

── 海外に行くための、手続き面のサポートもしていただけるのでしょうか?

パスポート取得や入国申請など、初めて海外に行く学生にとってわかりにくい手続きが多いので、その都度、必要なものや申請方法などを学生に案内しています。

今は詐欺サイトが多数ありますので、大学が指定したアドレスから手続きをするよう、厳しく案内しています。

海外研修後に広がる卒業後の進路

── 星槎道都大学の海外研修で学んだことが、その後の進路やキャリアにつながることはありますか。

海外研修をきっかけに、卒業後に海外へ向かった学生がいます。

ある学生は、オーストラリア研修を経験し、卒業後にワーキングホリデー※で再びオーストラリアに行きました。
※ ワーキングホリデーとは、海外で一定期間滞在しながら、働いたり学んだりできる制度です。

過去には、海外経験をきっかけにアメリカへ進んだ学生もいました。最初は短大の英語学習の施設に入り、その後、4年制大学へ編入し、さらに就職やスポーツ関連の仕事へと道を広げた卒業生です。

このように、卒業後に海外に挑戦した人の中には、志半ばで帰国する人もいますが、海外経験を生かして自分の人生を変えた人もいますね。

キャンパス内でも異文化に触れられる星槎道都大学の国際交流

星槎道都大学の異文化交流会1

── キャンパス内で語学力やグローバルな視野を育てる環境はありますか?

星槎道都大学では、授業として英語、ドイツ語、中国語入門を学ぶことができます。英語は1年生で必修となっており、その他は興味に応じて語学を学べます。

また、本学には留学生が50人弱ほど在籍しているので、身近に異文化が感じられる環境です。定期的に交流会を開催するなど、留学生と交流する機会も設けています。

学生の中には、留学生と話したい気持ちはあっても、「中国語が話せない」「英語が話せない」と感じて一歩を踏み出せない学生もいます。

ですが、星槎道都大学に来る留学生はみんなある程度日本語が話せるため、日本語で交流することができます。そのため、語学力に自信がない学生にとっても、気軽に異文化に触れられる良い機会だと考えております。

星槎道都大学の大学祭

── 留学生との交流会は具体的にどんなことをするのですか?

これまでには、留学生が自分の国の文化を紹介し、日本人学生が体験する企画が行われました。

たとえば、中国の餃子作りや中華書道、世界各国のインスタントラーメンの食べ比べをしたこともあります。また、日本人学生が餅の食べ方を紹介したこともあります。

交流会の企画は主に留学生が行っていて、参加した学生たちはみんな楽しい時間を過ごしています。

星槎道都大学の異文化交流会2

星槎道都大学よりお知らせと受験生へのメッセージ

── 受験生が星槎道都大学の留学制度について知りたい場合、どこで情報を得ることができますか?

大学の見学等については、入試広報課が窓口となっておりますが、国際交流に関するお話が必要な場合は、国際交流センターと連携して情報をお伝えしております。

また、進学相談会やオープンキャンパスにて、高校生から直接ご質問いただくことも可能です。

── 最後に、星槎道都大学の受験を検討している中高生へメッセージをお願いします!

信濃教授:
海外に興味があるかどうかに関わらず、「この大学で何をやりたいのか」「何にチャレンジしたいのか」を考えることが大切です。
日本で学べることは、大学の授業でしっかり学ぶ。そのうえで、「これは日本だけでは難しい」「海外で見てみたい」と感じることがあれば、海外研修で一度体験してみる。
星槎道都大学はこれまで積み重ねてきた実績から、国内外での学びを通して自分で道を切り開いたり、先生に相談しながら新しい道を探せる体制が整っています。
もし海外留学や国際交流に興味がある方や、挑戦してみたい方はぜひ本学にお越しください。

国際交流センター 小松田さん:
中高生には、ぜひ海外に興味を持ってもらえると嬉しいです。ニュースでは海外のネガティブな部分が取り上げられることが多く、海外に怖いイメージを持っている中高生もいると思います。
ですが、将来的にグローバル社会は必ず訪れます。みなさんには、グローバル社会の中心となって活躍していただきたいと考えています。本学の海外留学を通して、ぜひそのきっかけを掴んで、視野を広げていただきたいと思います。
本学は大きな大学ではないからこそ、一人ひとり細かく指導できる点が魅力です。「海外に行くのが不安だな」と思う学生に対しても一対一で向き合い、不安を解消しながら学生の挑戦を後押ししています。学生の「やりたい」を柔軟に受け入れてくれる大学であるということを知っていただけると嬉しいです。

── 本日はありがとうございました!

星槎道都大学の基本情報

大学名 星槎道都大学
学部 ・美術学部 デザイン学科
・美術学部 建築学科
・経営学部 経営学科
・社会福祉学部 社会福祉学科
所在地(住所) 〒061-1196 北海道北広島市中の沢149番地
留学プログラム ① 海外研修プログラム(オーストラリア・ニューサウスウェールズ州コフスハーバー市)
② 海外短期留学プログラム(台湾・台北市の協定校キャンパス)
③ 中国本土の協定大学への留学(現在休止中)
大学公式HP https://www.seisadohto.ac.jp
SNS 大学公式 Instagram
大学公式 X
大学公式 YouTube
大学公式 Line

※ 取材時の情報を掲載しています。

学生の学びたい気持ちを最大限尊重してくれる星槎道都大学の取材後記

留学が決まった学生にヒアリングを行い、学生の目的に合った留学プログラムを組んでくれるのが、星槎道都大学の特徴です。

学部の専門性にとどまらず、野球部の学生が参加するときは現地の野球部の学生との交流の機会を作ったり、北海道でできない体験をプログラムに取り入れるなど、常に学生目線で研修内容を工夫してくれるのは、星槎道都大学ならではの取り組みです。

今回の取材を通じて、学生を第一に考えた海外研修制度であると感じました。

星槎道都大学の海外研修、交換留学、学内での国際交流について知りたい方は、ぜひ公式ホームページをご覧ください。国際交流センターブログでは、最新の活動内容を見ることができます。

取材日:2026年7月9日
取材/文:富澤利恵
写真提供:星槎道都大学