沖縄国際大学は、沖縄県宜野湾市にキャンパスを構える私立大学です。
「アジアの十字路」に位置する沖縄の地理的特性を生かし、国際交流や留学プログラムの充実に力を入れています。
学内では、英語だけでなくフランス語、スペイン語、韓国語、中国語、日本語(留学生対象)さらには琉球語のスピーチコンテストが開催されるなど、多言語を学べる環境が整っています。また、長期・短期の留学プログラムや充実した奨学金制度も大きな魅力です。
今回は、そんな沖縄国際大学グローバル教育支援センターの安次嶺(あしみね)さんと、冨名腰(ふなこし)さんにお話を伺いました。
沖縄国際大学ならではのグローバル教育や留学制度、そして学生たちが海外でどのような経験を積んでいるのか、その魅力をご紹介します。
アジア諸国との近さを生かした沖縄国際大学のグローバル教育

── はじめに、沖縄国際大学のグローバル教育について教えてください。
本学は「真の自由と、自治の確立」という建学の精神のもと、沖縄の伝統文化と豊かな自然を大切にしながら、人類の平和と共生を支える学術文化の創造を目指しています。
また、豊かな心で個性に富む人間を育み、地域の自立と国際社会の発展に貢献できる人材の育成を教育理念として掲げています。
さらに、沖縄がアジアの国々に近い「アジアの十字路」に位置する地理的特性を活かし、「万国津梁(ばんこくしんりょう)※」の魁となる人材の育成にも力を入れてきました。
※ 万国津梁:世界の架け橋という意
その実現に向けて、沖縄国際大学では留学機会の拡充や学内外における国際交流の活性化、留学中の安全確保と支援体制の強化を推進しています。
── 沖縄から台湾まで、飛行機で約1時間半!本当にアジアが身近に感じられますね。
このような沖縄とアジア諸国との地理的な近さは、留学制度においても大きな魅力です。
その利点を活かし、さまざまな語学教育や留学プログラムを充実させることで、地域社会だけでなく国際社会でも活躍できる人材の育成を目指してきました。
沖縄国際大学では、語学力を高めたい人はもちろん、異文化に触れたい人や国際的な視野を広げたい人など、一人ひとりの目的に合わせた挑戦ができる環境が整っています。
沖縄国際大学の多様な留学プログラムとは

── 沖縄国際大学にはどのような留学制度がありますか?
本学では、大きく分けて3つの留学プログラムを用意しています。
1つ目は、「海外語学・文化セミナー」です。本学が交流協定を結んだ協定校で実施される2〜3週間の短期留学プログラムで、主に夏期休暇や春期休暇を利用して参加します。
このプログラムには語学条件がなく、「長期留学にはまだ不安があるけれど、一度海外を経験してみたい!」という学生も参加しやすいのが特徴です。
2つ目は、「交換留学・派遣留学」です。交換留学は、韓国や台湾、フランス、スペイン、ドイツなど、そして派遣留学はアメリカやカナダにある、国外協定校へ1年間留学する制度です。
短期留学プログラムと同様に単位互換制度があり、留学先で修得した単位は要件を満たせば沖縄国際大学の卒業単位として認定されます。また、休学することなく在学したまま留学できる点も大きなメリットです。
さらに、協定校である澳門(マカオ)大学では、日本語教育課程を履修している卒業見込みの学生を対象に、日本語教員インターンシップ制度も実施しています。
現地で日本語教育に携わりながら実践的な経験を積むことができる、特色あるプログラムです。(日本文化学科と英米言語文化学科が対象)

3つ目は、「認定留学」です。こちらも休学せずに6か月または1年間の留学が可能で、留学先で修得した単位は要件を満たせば単位認定の対象となります。
交換留学・派遣留学との違いは、学生自身が留学先を探し、申請を行う点です。受入許可書を取得後、申請し、大学の審査を経て認定留学として認められた場合には、奨学金の給付を受けることができます。
── 大学の留学プログラム以外にも、海外で学ぶ機会はありますか?
はい。本学の留学制度だけでなく、沖縄県が募集する海外派遣事業などの学外プログラムにも積極的に参加しています。
また、沖縄産学官協働人財育成円卓会議が実施する「沖縄からアジアへトビタテ!海外研修事業」も大変魅力的です。
このプログラムでは、県内企業でのインターンシップを通して企業課題及び沖縄の課題を設定し、その後、シンガポールや台湾、韓国などへ約1か月間派遣されます。現地では語学学習とあわせて課題調査を行い、帰国後に成果を発表します。
最終報告会では、関係企業代表者の前でプレゼンテーションを行う機会もあり、学生にとって大変貴重な機会となっています。
沖縄国際大学の留学先で得られる学びと生活の様子
── 留学先では、学生はどのような生活を送るのでしょうか。
交換・派遣留学(長期留学)では、現地の学生と一緒に学部の授業に参加しながら学びます。語学力が学部履修レベルに満たない場合でも、大学に併設された語学学校などで学び、少しずつ学部の授業に進んでいくことが可能です。
また、留学中はホームステイや学生寮での生活、さらに国際交流イベントへの参加を通じて、さまざまな国や地域の学生と交流する機会も得られます。
印象的なエピソードとして、スペインへ留学した学生が現地で大規模な停電を経験したという話があります。
限られた情報の中で自分で状況を判断し行動したことで多くのことを学んだ一方、「電気がないなら仕方ない」と仕事を切り上げてバルで飲んだり、公園でのんびりしている現地の人もおり、日本とは異なる文化や価値観を強く感じたそうです。
普段いかに電気に頼った生活をしていたのか実感できるとともに、誰かと関わりを持つことの大切さも学んだ体験だったと話してくれました。

── まさに現地でしか体験できない学びですね。では、短期留学プログラムについても教えてください。
海外語学・文化セミナー(短期留学)では、事前研修で派遣先のことを十分学んだ後、協定校が用意したプログラムに参加します。
帰国後は、写真展・帰国報告会でのプレゼンテーションを行うなど充実したプログラムとなっています。こちらも共通科目として単位認定されます。
このプログラムの目的は、語学の勉強だけではなく、その国ならではの文化体験や現地の人々との交流を通して、より深くその国について理解することです。
たとえば、韓国ではK-POPダンスや韓服(ハンボク)体験、ベトナムでは伝統工芸である笹傘(ノンラー)作りなど、協定校ごとに特色のあるプログラムが行われています。帰国の際には、空港の到着口で自分で作った笹傘をかぶって出てくるなど充実に満ちた表情の学生の姿が見られます。
このように、海外語学・文化セミナーは語学力の向上だけでなく、信頼できる協定校のプログラムを通して、多様な学びを得られることが大きな魅力です。
初めて海外に行く学生にも参加しやすく、異文化に触れ、成長できる貴重な第一歩となっています。その後、1年留学へ挑戦する学生も毎年おります。

沖縄国際大学の留学を支える充実の奨学金制度
── 沖縄国際大学では、留学のための奨学金制度などはありますか?
沖縄国際大学では、学生が安心して留学に挑戦できるよう、さまざまな奨学金制度を用意しています。
交換留学と派遣留学は大学から81万円の給付型奨学金が支給されます。派遣留学は留学先大学の学部授業料が自己負担となりますが、交換留学は免除となるため、その分経済的負担が軽減されます。
また、認定留学として認められた場合は、半年間の留学で33万7,500円、1年間の留学で67万5,000円の給付型奨学金を受け取ることができます。
さらに、本学の奨学金に加えて、留学先が設けている奨学金制度を活用できる場合もあります。
例えば、韓国の釜慶(プギョン)大学校への交換留学が決まった学生は、韓国政府のGKS(Global Korea Scholarship)に応募できる場合があります。
この奨学金の受給が決まると、授業料免除に加え、往復航空運賃の支給、月額110万ウォン(2025年時点)の学業奨励金の支援など、手厚いサポートを受けることができます。本学の給付型奨学金と併用して留学している学生も多くいます。
また、ベトナムのFPT大学では、創立20周年を記念した独自の奨学金制度をスタートしました。こちらは短期留学プログラムにも応募可能なため、参加を希望する学生にはこのような制度も案内しています。
※各奨学金の支給内容や条件は年度や制度によって異なります。
── 奨学金制度が充実していると、経済面の不安を軽減しながら留学に挑戦しやすくなりますね!

出発から帰国後まで、沖縄国際大学の留学サポート
── 経済面の支援についてよく分かりました。続いて、留学のサポート体制についても教えてください。
協定校への留学が決まった学生には事前研修を行い、現地で必要な知識や語学力、生活面の準備について学ぶ機会を設けています。
内定後のオリエンテーションでは、ビザ申請や各種手続きについて説明、また、後日、海外旅行保険説明会も実施しており、学生がスムーズに準備を進められるようサポートしています。
渡航前オリエンテーションでは、在留届の提出方法や海外で安全に生活するための心構えなどの危機管理に関することなどを学びます。
また、沖縄国際大学では、「留学個別相談」を実施しており、交換留学だけでなく、私費留学やワーキングホリデーなど幅広い相談に対応しています。
── 留学から帰国後のサポートはありますか?
帰国後のキャリア支援は主にキャリア支援課が担当しています。留学を経験した学生からは、「視野が広がった」「県外の企業も視野に入れるようになった」といった声が多く聞かれます。
また、異文化の中で生活した経験を通じて、環境への適応力やチャレンジ精神に自信を持ち、それらを就職活動で強みとしてアピールする学生も少なくありません。
実際に、スペインへ留学した学生の中には、留学中からオンラインでキャリア支援を受け、帰国後は希望する企業への就職活動をスムーズに進め、内定を獲得した学生もいます。
卒業後は、航空・空港関連や観光業界など語学力を活かせる仕事のほか、一般企業への就職や大学院進学など幅広い進路へ進んでいます。
このように、沖縄国際大学では出発前から帰国後まで継続した留学サポートを行い、学生が安心して海外留学に挑戦できる環境を整えています。
英語だけじゃない!フランス語・韓国語も磨ける学内環境

── 留学をしない学生でも、キャンパス内で語学力を伸ばす機会はありますか?
沖縄国際大学では、学生の語学力向上を支援する「語学学習促進室」を設けており、語学検定試験の対策講座などを積極的に実施しています。
そして、「Language Peers(ランゲージ・ピアーズ)」という制度があります。留学生とお互いの言語を教え合うことはもちろん、日本人学生同士でも外国語を教え合ったり、一緒に学んだりすることもできます。
また、長期休暇中などには、ネイティブスピーカーと集中的に学べる語学合宿セミナーも開催しています。
さらに、沖縄国際大学の特色の一つが、学内語学スピーチコンテストです。英語、フランス語、スペイン語、韓国語、中国語、日本語(留学生対象)、そして琉球語など幅広い言語で実施しています。
── 語学の学習環境がとても充実していますね。英語だけでなく、さまざまな言語を学べるのですね。
はい。沖縄国際大学では共通科目として、フランス語やスペイン語、ドイツ語、韓国語、中国語などを学ぶことができます。協定校にもこれらの言語圏の大学があり、留学を目指す学生にとっても学びやすい環境です。
語学スピーチコンテストは、そうした日頃の学習成果を発揮する場であると同時に、語学力をさらに高めるためのモチベーションにもなっています。

── 学内では、どのような国際交流の機会がありますか?
グローバル教育支援センターでは、ウェルカムパーティーやハロウィンパーティー、クリスマスパーティーなど、日本人学生と留学生が交流できるイベントを多数開催しています。
また、「国際交流サポーター」や「Buddy制度」といった、留学生と交流できる制度も充実しています。
「国際交流サポーター」は、海外協定校から来日する短期日本語研修生をサポートする制度です。一緒に沖縄そば作りに挑戦したり、美ら海水族館を訪れたりしながら、沖縄や日本の文化を紹介し、交流を深めます。
一方、「Buddy制度」は、半年〜1年間、交換留学生のキャンパスライフを支えながら交流を重ねることで、より深く国際交流を楽しむことができます。留学を考える学生も積極的に登録しています。

沖縄国際大学の留学情報はパンフレットや体験記がおすすめ
── 留学や国際交流に興味のある高校生は、どのように情報収集をすればよいでしょうか。
沖縄国際大学のウェブサイト内にあるグローバル教育支援センターのページをご覧いただくのがおすすめです。
ページ内では、毎年発行している留学制度、語学研修、国際交流プログラムなどを紹介した電子パンフレット「グローバル教育支援センター パンフレット『GLOBAL OKIU』」を掲載しています。
また、グローバル教育支援センターでは公式Instagramも運営しています。国際交流イベントやウェルカムパーティー、留学説明会などの様子を発信していますので、学生生活の雰囲気を知ることができると思います。
── 体験記を読むと、留学がぐっと身近に感じられます。学生さんのリアルな声が聞けてとても参考になるレポートですね。
ありがとうございます。グローバル教育支援センターの「マンスリー留学体験記」は、実際に留学している学生が現地からレポートしています。
毎月、留学中の学生から届くレポートや写真の雰囲気をできるだけそのまま活かし、リアルな留学生活の様子をお伝えするよう心がけています。ぜひご覧ください。
── オープンキャンパスで留学の相談はできますか?
沖縄国際大学では、年4回オープンキャンパスを開催しています。
このオープンキャンパスでは、海外留学ブースを設けており、本学の留学制度についてご説明するだけでなく、実際に1年間の留学を経験した学生もスタッフとして応対しています。
受験を考えている高校生や保護者の方々が、留学経験者に直接質問できる貴重な機会となっています。
沖縄国際大学から高校生や受験生へメッセージ
── 最後に、留学に挑戦したい高校生や受験生の皆さんにメッセージをお願いします。
安次嶺さん:本学は、留学生との距離感がとても近く、アットホームな雰囲気の中で国際交流ができる点が大きな魅力です。国際交流イベントなどを通じて、留学生の友人をつくる機会も数多くあります。
また、学生のうちに海外を経験し、さまざまな文化や価値観に触れることは、多角的な視野を身につける貴重なチャンスとなります。短期でも長期でも、海外での経験を積んだ学生は、自分の体験を就職活動の際にしっかりと語ることができるため、大きな強みになることが多いと実感しています。
本学へ入学し「海外に行ってみたい」と思ったときは、ぜひお気軽にグローバル教育支援センターをご利用ください。皆さんの「やってみたい!」という気持ちを、海外留学・在住経験のあるスタッフが全力でサポートいたします。
冨名腰さん:私は本学の卒業生で、学生時代にグローバル教育支援センターを利用して留学を経験しました。高校生の皆さんに伝えたいのは、「留学に興味はあるけれど何から始めればいいのか分からない人」や、「語学力に自信がなくて不安に感じている人」も、安心して挑戦してほしいということです。
沖縄国際大学には、そのための留学プログラムや、気軽に国際交流を始められる機会がたくさん用意されています。私自身も、こうした経験を通して新しい仲間と出会い、将来につながる発見をすることができました。
ほんの小さな一歩でも、その一歩が興味のある分野や将来の進路につながることがあります。ぜひ本学で、その一歩を踏み出していただけると嬉しいです。

沖縄国際大学の基本情報
| 大学名 | 沖縄国際大学 |
|---|---|
| 学部 | 法学部(法律学科、地域行政学科) 経済学部(経済学科、地域環境政策学科) 産業情報学部(企業システム学科、産業情報学科) 総合文化学部(日本文化学科、英米言語文化学科、社会文化学科、人間福祉学科[社会福祉専攻、心理カウンセリング専攻]) |
| 所在地(住所) | 沖縄県宜野湾市宜野湾二丁目6番1号 |
| 留学プログラム | 1. 海外語学・文化セミナー(国外協定校短期留学) 2. 交換留学・派遣留学(国外協定校長期留学) 3. 認定留学 |
| 大学公式HP | 沖縄国際大学公式HP グローバル教育支援センター ホームページ |
| SNS | グローバル教育支援センター 公式Instagram |
※ 取材時の情報を掲載しています。
【取材後記】沖縄国際大学で叶える!はじめての海外留学
今回の取材で特に印象的だったのは、沖縄国際大学の語学学習環境の充実ぶりです。
学内では、語学スピーチコンテストや語学検定試験の対策講座、語学合宿などが開催されており、英語だけでなくフランス語やスペイン語、韓国語、ドイツ語、中国語など、実にさまざまな言語を学ぶ機会があります。
英語はもちろん、第二外国語にも力を入れて学びたい高校生にとって、とても魅力的な環境だと感じました。
さらに印象的だったのは、グローバル教育支援センターで学生をサポートする冨名腰さんご自身が、沖縄国際大学の留学制度を利用した卒業生であることです。
冨名腰さんは1年次にカナダでの海外語学・文化セミナーに参加したことをきっかけにフランス語に興味を持ち、その後フランスへの留学も経験されたそうです。留学を経験しながら4年間で卒業し、現在は学生たちの留学や国際交流を支える立場として活躍されています。
実際に留学を経験した先輩が身近な相談相手になってくれるのは、これから海外に挑戦したい高校生にとって心強いポイントではないでしょうか。
このように沖縄国際大学には、留学を後押しする手厚いサポート体制はもちろん、世界とつながる学びや国際交流の機会が数多く用意されています。
「海外に興味がある」「語学を学びたい」という高校生は、ぜひオープンキャンパスで大学の雰囲気を体感してみてください。
取材日:2026年6月8日
取材/文:永谷 知香
写真提供:沖縄国際大学 グローバル教育支援センター





