子供が英語を嫌がる原因

「幼児の頃は楽しんでいたのに、急に英語を嫌がるようになってしまった」
「英会話教室に通わせているけど、子供は興味がなさそうで続けるべきか迷う」

子供には幼いうちから英語の早期教育をしてきたのに、親が思うように「英語が大好き」「英語の勉強が楽しい」とはなってくれない様子に、悩む保護者は多いです。

そこでこの記事では、子供が英語嫌いになる理由を、わが子を含め私がこれまで見てきた子供達の様子を交えてお伝えしていきます。

合わせて、子供が少しでも「英語って楽しいな」と感じられるように、一番身近な大人であるパパやママができることや、気をつけたいことも紹介するので、ぜひ参考にして下さい。

子供は楽しいことには夢中になります。わが子の「英語楽しい!」という気持ちをどんどん引き出してあげましょう。

執筆者:Lin
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小4までアメリカの現地校に通い、帰国後は「英語はネイティブ並みでしょう?」という周囲の誤解とプレッシャーゆえに、英語の勉強から遠ざかった過去あり。中途半端な英語力にコンプレックスを感じ、大人になってから再勉強。英検1級。ケンブリッジ英検CAE。TOEIC910点。さらに英語指導者(TEFL)や児童英語指導者(TEYL)の資格を持つ。プロフィールの詳細はこちら

英語教育のNG行動8選!子供が英語を嫌がる間違った英語教育法

親が子供に英語を身につけさせたい一心でやっていることでも、実は子供の英語嫌いを招いていることがあります。

わが子を含め、これまでに出会った子供達が英語を嫌いになったケースから、私なりに考える、避けたい英語教育法を紹介します。

もちろんここに挙げたことを、一度でもやったら「子供が英語嫌いに必ずなる」というわけではありません。子供によって受け取り方も個人差があります。

「ずっとやり続けると」マイナスになる可能性がある、という程度でご覧いただければと思います。

英語教育のNG行動8選

  1. 子供が興味を示さないのに無理やり英語をさせる
  2. 英語の本などのストーリーの理解度を親が細かくチェックする
  3. 子供が間違った英語を使ったときすぐにその場で訂正する
  4. 日本人の親と英語で話すことを強要する
  5. 英語を学ぶ意味を子供に伝えない
  6. 子供の発達や英語レベルに合わない教材を使う
  7. よその子供や兄弟と比較する
  8. 親が検定試験の結果にこだわりすぎる

1. 子供が興味を示さないのに無理やり英語をさせる

自分が興味のあることに対しての、子供の集中力はすさまじいものです。逆に興味のないことに対しての無関心・無気力さも大人の比ではありません。

そればかりか、興味のないことを強要され続けるとはじめのうちは無反応ですが、高じると怒り狂う、暴言を吐く、泣き叫ぶといった激しい「拒否反応」を示します。

これはどの子供も等しく同じだと私は感じています。

個人差があるのは、この「興味のある・なし」がわかりやすく表面に出る「わかりやすい子」と、表面に出にくい「わかりにくい子」がいるということです。

私の子供は、息子が「わかりやすい子」で、娘が「わかりにくい子」でした。

「わかりやすい子」はシンプルです。自分が興味のないことにはあっさり「興味ない」と言いますし、態度にもはっきりと示します。

すると親は「ではどうしたら興味がでるか」「どんなことになら興味があるのか」と必死に子供を観察するようになります。うまく「興味のあるもの」にはまれば、子供は夢中になるのです。

難しいのが「わかりにくい子」です。娘は周囲に気を遣う性格で、「せっかくママが勧めてくれたものだから」と自分の興味のある・なしに関わらず、なんでも受け入れてしまう子供でした。

私も「嫌がっていないから大丈夫だろう」と、深く考えずに娘に負荷をかけ続けてしまったのです。

そんなある日、いつも穏やかな娘が泣きじゃくり「英語もういやだ」と訴えてきたことがありました。

私は親として、一番近くにいる大人として、「子供が本心から興味を持っているのか」「本当に興味があるのは何か」と注意深く観察する気持ちを忘れていたことを猛省しました。

そして「興味のないこと」を幼い子供に強要し続けると、激しい拒否反応が必ず返ってくることを痛感したのです。それは、興味のある・なしが表面にでにくい「わかりにくい子」でも同じなのです。

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「英語そのものに興味津々」という子供は、実はそれほど多くありません。子供の興味関心と切り離して英語だけを強要していないか、一度振り返ってみましょう。

2. 英語の本などのストーリーの理解度を親が細かくチェックする

親が逐一英語の理解度をチェックする

英語でアニメを観たあとや、絵本を読んだあとなどに「あの子はなんて言った?」「これはどういう意味?」と、まるで学校の国語読解テストのように親が逐一、理解度チェックをするのは控えましょう。

「テストされている気がする」と子供がストレスを溜めてしまいます。

英語ではないのですが、以前「子供が本嫌いになった原因は自分にある」と話してくれた方がいました。

その方は第一子のお子さんの子育て中「本好きにさせたい」と、毎日絵本の読み聞かせをされていました。そして1冊読み終わるたびに、「このときのクマさんの気持ちはどうだったと思う?」というように理解度チェックをしたそうです。

さらに親が望んだ答えが返ってこないときには「そうじゃないでしょう」「どうしてそんな答えになるの」と、どうしても子供を責めるような物言いをしてしまったことも教えてくれました。

するとはじめのうちは楽しかったはずの親子の絵本タイムも、次第に険悪な雰囲気に。最後は子供が「本なんか大嫌い」と言いだし、読書を拒絶するどころか本屋にも図書館にも足を踏み入れなくなったというのです。

お子さんの本嫌いは学生時代ずっと続き、家で教科書以外の本を開いている姿をほとんど見なかったといいます。今では立派な社会人となられ、子供時代の本嫌いエピソードはお子さん本人のなかでは笑い話になっているとのこと。

それでもその方は「多感な10代の頃にこそたくさん読書をして世界を広げてほしいと思って、本好きになってほしい一心だったのに……」と、当時のアプローチの仕方を悔やむ気持ちが残っているそうです。

子供が英語の本を読んだり、アニメを観たりしていると「ちゃんと内容をわかっているのかな?」と不安に思うかもしれませんが、楽しんでいるのであれば親が細かく理解度をチェックする必要はありません。

「正しい答えを言わなければ」「間違えたらママにがっかりされちゃう」と子供はプレッシャーを感じ、それは積み重なると大きなストレスとなります。

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「どうしても理解しているか確かめたい」と言う場合は軽いノリで、簡単な「クイズ」くらいにとどめておきましょう。

3. 子供が間違った英語を使ったときすぐにその場で訂正する

子供が間違った英語を使ったときすぐにその場で訂正する

日本語でも同じことが言えますが、子供が発した言葉、書いた言葉の間違いをその場で即、訂正するのは子供のやる気も自尊心も損なうのでやめておきましょう。

「正しい言葉を教えないと間違えたまま覚えてしまう」
「その場で訂正しないと子供が忘れてしまう」

このような考え方もあると思いますが、まずは間違いそのものを訂正する前に、子供が「話した・書いた内容」に目を向けてあげることが大切です。

「その場で、すぐ指摘する」のは生活上のしつけでは有効かもしれませんが、言葉を身につけていく過程ではマイナスになります。

「こんな面白いことがあったよ」と楽しく会話をしようとしているのに、相手から「その単語は使い方が違うよ」などと言われたら、大人だっていい気はしませんよね。

恥ずかしいやら、悔しいやらで「もういいよ」と話すことをやめたくもなるでしょう。子供も同じです。

親が話しの内容も聞かずに、言葉尻をとらえてダメ出しをくり返すと「もういいよ」と英語そのものを拒否するようになります。

まずは子供が伝えたいと思っている内容にしっかり向き合いましょう。その上で子供の機嫌を見ながら「こういう言い方をするともっと良いね」「〇〇って言いたいのかな?」とそっと正しい方向に導いてあげられるのがベストです。

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子供が間違うことを過度に気にするタイプであれば、「ママも間違えちゃうことあるよ」「けっこう間違えちゃう人多いんだよ」と「間違えることは恥ずかしいことではない」ことを、根気強く伝えてあげましょう。

4. 日本人の親と英語で話すことを強要する

まだ日本語と外国語の区別があまりついていない2歳や3歳のうちは問題ありませんが、母語への意識が芽生えてくる5歳や6歳になってからは、「英語の勉強」を目的として日本人の親と英語で話すことはおすすめできません。

英語でしかコミュニケーションがとれない相手ならばまだしも、なぜ日本語話者同士で英語を話さなければいけないのか、と子供の不満がたまります。

日本で暮らしている以上、目や耳から自然に入ってくるのは日本語が一番多い環境にありますよね。言語能力が毎日発達していく幼児は、どんどん周りから言葉を吸収していきます。

つまり放っておいても日本語力は向上しているのです。どれほど「英語環境」を用意してみたところで、日本在住の子供の言語が「日本語優勢」になるのは至極自然なことと言えます。

日本語が優勢、つまり日本語の方が楽な子供に向かって、目の前にいる親に「さあ英語で話せ」と言われても、「なんでそんなことしなきゃいけないの?」と疑問を抱くのは当然です。

かくいう我が家も大失敗しました。小1までイギリスで暮らした娘の会話力を落としたくない、と夫(日本人)が「土曜日はパパと英語で話そう」と提案。

はじめのうちは楽しんでいた娘も、帰国から時間が経ち、思うように英語が出てこなくなった苛立ちもあったのでしょう。

「なんで日本人のパパと、日本にいるのに、英語で話さなきゃいけないの!?」と大爆発しました。

英語で話したくない女の子

日本人の親と英語で話すことを、子供が楽しんでいるのであれば問題ありませんが、親が無理やり押しつけていないか、考えてみましょう。

5. 英語を学ぶ意味を子供に伝えない

英語を学ぶ意味を子供に伝えない

「なぜ英語を学ぶのか」を子供に伝えることは、子供本人のモチベーションにつながります。そして学ぶ意味がわかっている子供は、モチベーションが高く保たれます。

逆に学ぶ意味がわからない子供は、「英語を身につけよう」という主体性がなく、ただ「やらされている」だけです。この「やらされている」状況が長く続くと、子供はいずれやる気がなくなるばかりか、嫌気が出てきます。

「幼い子供に、学ぶ意味を伝えてもどうせ理解しない」そう思われるかもしれません。でもどれほど幼くても、人間には、自分の行動と結果を結びつけて考える本能が備わっている、と私は考えています。

「なぜこれをするのか」ということを、子供は幼いなりに「わかりたい」「知りたい」と望んでいるのです。そして一度「なぜこれをするのか」が理解できたとき、子供の行動は驚くほど変わるものなのだということも強く感じています。

以前このようなことがありました。

息子は長い間、何度注意しても靴を脱いだあとに揃えることをしませんでした。忘れるのではなく、目の前で「靴を揃えて」と言ってもしないのです。

なぜ言われたことができないのか。素直に大人の指示に従えない息子に腹が立つやら悲しいやらで、私は悩みました。

ところがある日から、何も言わなくても必ず靴を揃えるようになったのです。

その日は「次に履くときに靴が揃っていると自分が履きやすいから、揃えて」と「なぜその行動が必要なのか」を具体的に息子に伝えたのです。

おそらく息子のなかで、これまで意味を見いだせなかった「靴を揃える」という行動の理由が腑に落ちた瞬間だったのだと思います。「なぜするのか」が納得できると、こうも子供の行動は変わるのかと驚いたものです。

息子のように、自分のなかで納得するまではそもそも行動に移さない、という極端に頑固な子供は少数派かもしれません。おそらく大多数の子供が、大人に言われたことはたとえ本心で納得していなくても「大人がやれと言うから」行動に移すでしょう。

しかし本心からその行動に納得しているか、いないか、では主体性が全く違います。

靴の例で言えば、「靴を揃えて」という大人の声がけだけではじめから行動できた娘は、「言われたから、やっている」ので、逆に言われなければ行動しません。

また本人の気分次第では「やってあげている」という態度になり、高じれば「なんでこんなことしなきゃいけないの」となることもありました。

一方「自分のなかで理由があるから、やっている」息子は、行動できるまでには途方もない時間がかかりましたが、一度できるようになるとその後は、大人に何も言われなくても自ら行動するようになりました。

娘のように「なんでこんなことしなきゃいけないの」と不満を溜めることもなかったのです。

いつまでたっても、英語を学ぶ理由が「ママやパパが英語をやれと言うから」では、遅かれ早かれ子供は英語への興味をなくしていきます。子供自身のなかに確固とした「英語を学ぶ意味」を持たせてあげることは、まだ幼くてもとても大切なことです。

「英語を学ぶ意味」は各ご家庭それぞれ、お持ちだと思います。

それは英語教室の宣伝文句にあるような「グローバル社会に対応するため」といった漠然としたものではなく、ご家庭それぞれの教育方針とリンクするものであるはずです。

我が家では、2人の子供には英語をしっかり身につけてほしいと願っています。それは「教科としての成績を上げてほしい」「進学や就職で有利にはたらいてほしい」という目先の、親としての下心?もあります。当然です。

しかしその根底には、世界共通語を身につけることで、自分とは異なる考え、境遇の人への理解を深めてほしいという親の願いがあるのです。

そしてこの願いについては、「日本語だけで得られる情報、考え方では限界がある」ということも合わせて、子供達にも折りに触れて話すようにしています。

「なぜ英語を学ぶのか」を定期的に親子で話し合ってみることも大事だと、私は思っています。

6. 子供の発達や英語レベルに合わない教材を使う

子供が嫌がらずに英語学習に向き合うには、発達段階と英語、どちらのレベルもピタリと合致している必要があります。

英語初学者だからといって、高学年男児に園児がするような塗り絵をさせてはやる気をなくすでしょう。

子供が嫌がるのに無理やり英語をさせる

逆にいくら英語力が高いからといって、小学生にビジネスパーソンが読むような経済雑誌を渡しても、大半の子は興味を示しません。

子供の教材選びは、大人の教材選びと比べると格段に難しいです。

私も日々子供と向き合っていて、その難しさを痛感しています。なぜなら子供の成長には個人差があり、必ずしも「何歳だからこの発達レベル」とは言い切れないからです。

昨日まで全くできなかったことが、今日になったら急にできるようになっていることは、子供の場合珍しくありません。

英語のレベルが難しすぎないか、子供の発達段階に合っているか、毎日子供と一緒だからこそ気づきやすい親が、定期的にチェックしてあげられるのがベストです。

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おうち英語で使える教材は価格も内容も様々です。子供向け英語教材を選ぶのに迷ったときは、資料請求してみたり、体験してみて子供の反応を見つつ決めるとよいでしょう。

7. よその子供や兄弟と比較する

子育て中の親が、よくないとわかっていてもしてしまうのが「よその子供と比べる」ことではないでしょうか。

「上の子は簡単にできたのに」「同じクラスの子はもうできるのに」とため息まじりに、「なのになんでこの子はできないの?」と思ってしまうのです。私もこれまでに何度そう思ったことでしょう。

しかし、よその子供と比較してみたところで何も良いことはおきません。違う人間なのですから、違って当たり前なのです。

私たち大人も、子供から「お友達のおうちはもっとお金持ちで、家も大きくて、なんでも買ってもらっている」と言われたら「よそはよそ。うちはうち」と返しますよね。

よその子供と比べることはやめましょう。比べるのは「昨日のこの子」。過去と比べて、その子供自身の成長に目を向けましょう。

「そうは言っても、やはり比べてしまう……。」わかります。私もそうです。

でも比べるのは心の中でだけにしましょう。子供本人の前で、口にすることだけはやめましょう。誰も幸せになりません。

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それでもつい、言ってはいけないと頭ではわかっていても「お姉ちゃんは簡単にできたよ」と息子に向かって私は口に出してしまうことがあります。(ダメな親です……)
ここで終わりにしてしまうと「なのに、なんであなたはできないの?」という言外の圧を子供にかけてしまいます。私は「だから、あなたもいつか絶対できるよ」という一言を、前向きなメッセージが伝わればという一心で、せめて付け加えるようにしています。もし、私のようにうっかり比較するようなことを本人の前で口にしてしまったときは試してみて下さい。

8. 親が検定試験の結果にこだわりすぎる

「何歳で何級をとらなければいけない」と親が思いつめてしまうと、子供にとって大きな負担になります。また「同じクラスのお友達はもう◯級なのに」と、他人と比べて焦るのも無意味です。

検定試験は自分自身の現在の実力を測るものであって、決して他者と比べるようなものでも、ましてや「何歳で◯級を持っているからすごい」ということでもありません。このことを親が見誤らないようにしましょう。

英語教室の宣伝などでよく「小1で英検3級取得!」「1年の通塾で英検2級取得!」という文言を目にしますよね。確かにインパクトはあります。でも長い目で見れば、何歳で何級を取得したことなど、どうでも良いことなのです。

その子なりのペースで頑張る姿を、応援していきましょう。

子供が英語を好きになる方法3選!楽しく英語を続けられるコツ

子供は好きなことには時間を忘れて没頭します。英語が大好きになってくれて、親があれこれ言わなくても、自分で英語をどんどん身につけていってくれたなら良いですよね。

そこまでの「夢」は見られなくても、せめて「英語嫌い」にはなってほしくない、というのが「英語はできないよりは、できた方が良い」ということを身をもって知っている親世代の本音ではないでしょうか。

子供が少しでも「英語が好き」と思えるように、親としてできることを挙げていきます。

子供が英語好きになる方法3選

  1. 小さい子供にはとにかく楽しく英語に触れさせる
  2. 小学校中学年以上の子供には、英語を学ぶ意味を理解させる
  3. 検定試験をうまく活用する

1. 小さい子供にはとにかく楽しく英語に触れさせる

幼児から小学校低学年の子供には「楽しい」と感じさせることが大切です。なぜなら、小さい子供は楽しいことには夢中になるから。

逆に幼児が「つまらない」と感じるのはこのような状況です。

幼児が「つまらない」と感じる状況

  • 20分以上椅子に座っていなければならない
  • 体を動かしてはいけない
  • おしゃべりしてはいけない
  • 大人(先生)の話しを黙って聞き続けなければならない

学校の授業そのものですね。自分を律することのできる年齢ならばともかく、幼児には苦痛です。

大半の子供が寝るか、脱走するか、妄想の世界に行ってしまうでしょう。これではせっかくの英語とふれあう時間が無意味となってしまいます。

子供を楽しませるために、できる工夫を以下に挙げてみました。退屈しているかも?と感じるときは取り入れてみて下さい。

退屈さを取り除く工夫

  • 体を動かす:ダンス、体操、おにごっこ、ハサミで切り取る、色を塗る、お絵かき
  • 対戦ゲーム:個人の勝ち抜き戦、チーム対抗戦
  • ごほうび:ポイントがたまったら動画◯分見放題!特別なおやつ!など
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子供のオンライン英会話や、子供に通わせる英会話教室を選ぶ際も、子供が退屈しない工夫がされているかどうかを見ておくと良いと思います。

2. 小学校中学年以上の子供には、英語を学ぶ意味を理解させる

小学校中学年以上であれば「なぜ英語を学ぶのか」ということを少しずつ言葉でも伝え、理解させましょう。主体的に学ぶ姿勢が芽生えます。

「英語を学ぶのは将来のため」では、漠然としすぎて子供の想像力の範疇を超えています。

これでは「英語を学ぶ意味」は子供に伝わりません。より具体的に、本人の興味関心に寄り添った形で「英語ができると何ができるようになるのか」「どんな良いことがあるのか」をイメージさせてあげましょう。

英語を学ぶ先が必ずしも「英語の先生」や「通訳」といった英語の専門職である必要はありません。ピアノを習う子供全員がピアノの先生や演奏家を目指すわけではないのと同じです。

日常生活の延長線上に「英語ができる自分」をイメージさせて「なんだか楽しそう」「こうなれたらいいな」と思わせるのです。このイメージがはっきりしていないと、「やらされている」という思いが残り、いずれ英語が嫌いになります。

私の娘の例をお話しします。

娘は小さいときから、とても食いしん坊でした。美味しそうな料理本を眺めるのが好きで、「これ食べてみたい」「これ作って」と言う子供でした。

少し大きくなると、子供向けの料理本を読みながら、自分で食べてみたいものを作るようになりました。そんな娘はイギリス時代のお友達にもらった英語で書かれた「イングランド伝統菓子」のレシピ本を愛読していました。

「この本を読めば、懐かしいイギリスのお菓子を作れる!食べられる!」

美味しいものが大好きな娘にとっての英語は、「楽しいこと(=美味しいものを食べる)」をかなえるためのツールのひとつだったのです。

この頃の娘が「英語ができて良かったことは何?」と聞かれたならば「美味しいものを自分で作って食べられること」と答えたことでしょう。

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ティーンエージャーになった今は、「日本では放送されていない海外ドラマが見られる」「吹き替えや字幕ではない、役者本人の声とセリフでドラマが楽しめる」と答えると思います。(今はドラマが大好きで、暇さえあれば観ています。)その時その時の子供の興味関心、そして成長に合わせて「英語ができると楽しいな」という気持ちを親としてうまく育ててあげられると良いですよね。

3. 検定試験をうまく活用する

子供が英語を嫌がるNG行動を紹介した際に、「親が検定試験の結果にこだわりすぎる」ことに触れましたが、実は子供自身は本質的に検定試験好きが多いと、私は感じています。

英語に限らずスイミングでもそろばんでも、多くの子供にとって検定試験は自分の頑張りをわかりやすく、数字で表してくれる「バッジ」のようなものです。そして「英検◯級になった!」といえば、周りの誰もがその努力を認め、褒め、称えてくれます。

私たち大人も、仕事で「これって意味あるのかな」ともやもやしているときと、はっきりとわかりやすい成果がでたときでは、モチベーションは全く違いますよね。幼い子供であればなおのこと、「頑張りが報われた!もっと頑張ろう!」と前向きになります。

子供が順調に級を上げているときは、その頑張りをたくさん褒めてあげましょう。

なお、実際に受験するときは、実力より少し低めの級からチャレンジすることをおすすめします。

親の思いとしては「まぐれ合格の可能性を信じて、1つでも上の級を受けさせたい」ところかもしれませんが、そこはぐっと我慢。

最初のチャレンジの場合、大事なことは1つでも上の級の合格ではなく「確実な合格」です。

まずは「やればできる」自信をつけさせ、成功体験をつませましょう。実力がつけば、上の級もすぐに手が届きます。(子供の英検対策についてはこちら)

心配なのは検定試験に落ちてしまった場合の対応ですよね。

大丈夫です。まず、合格に足りなかったことは何なのかをよく考えて、次回に向けて対策すれば良いだけの話しです。

無策のまま、ただ受験回数だけを増やすのはやめましょう。2回以上不合格を経験すると、「どうせ受からない」「もう受験したくない」と子供が言い出しかねません。

LinLin

結果にこだわりすぎることなく、楽しみながら上手に検定試験を活用してみて下さいね。

子供の英語嫌いに関するお悩みに答えます!

LinLin

ここでは、子供の英語嫌いに関するお悩みに答えていきます。
これまで紹介した内容を軸に、より具体的なお話をしているので、ぜひ参考にして下さい。

英会話教室に行きたがらない。やめさせるべき?

女性1

子供(小学校2年生)が英会話教室に通いはじめて3ヶ月が経ちます。本人は「やめたい」と言っているのですが、私は今やめるのはもったいない気がしています。周りの子供もみんな英語を習っているので、できれば続けさせたいです。どうすれば良いでしょうか。(36歳女性)

まずは子供とよく話して「やめたい理由」を聞く

子供が「習い事に行きたくない」と言い出すのは英会話教室に限ったことではありません。親であれば誰しも一度は、このような葛藤を抱えた経験があるのではないでしょうか。

「一度やると決めたのだから、それなりに成果がでるまで続けさせたい」
「飽き性で根気がない人間になってほしくない」
「かといって泣き叫んで嫌がるのを、引きずって連れて行くのも違う気がする」

まずはやめたい理由を子供からしっかり聞きましょう。よくあるのが「講師がイヤ」「友達がイヤ」「他にやりたいことがある」の3つです。

「講師がイヤ」と言う場合は内向的な性格の子供に多いかもしれません。リアクションや声が大きく、感情表現の豊かな外国人講師を怖く感じて居心地が悪くなるパターンです。

また講師が一部の生徒とだけ盛り上がってしまい、ノリについていけず疎外感をおぼえる子供もいます。いずれにしても講師との相性の問題なので、英会話教室に相談して別講師のレッスンに変更する、教室そのものを変える、などの対策が取れます。

「友達がイヤ」な場合も教室に相談してみましょう。

一方的に授業の妨害をする、など悪質なケースをのぞいて、英会話教室が生徒同士の人間関係に立ち入ることはありませんが、授業中の様子くらいは教えてくれるでしょう。レッスン日を変える、グループレッスンから個人レッスンに切り替える、などができるはずです。

「他にやりたいことがある」という理由なら、幼い子供の場合、大抵が些末なことであったりします。

例えば仲の良い友達と放課後遊べるのが月曜日だけなのに、その月曜日に自分は英会話教室がある。だから英会話教室をやめたい。

好きなテレビ番組の放送時間とレッスン時間が重なってしまっている。だから英会話教室をやめたい。というようなケースです。

レッスンの曜日や時間を変更することで解決することもあります。子供の話をよく聞いてみましょう。

どうしてもやめたいというならやめさせた方が良い

色々話しを聞いてみたけれど、やはりどうしても英会話教室はやめたい、というのであれば潔くやめましょう。

もったいないことはありません。このままイヤイヤ通わせる方が、お金も時間もよほどもったいないことになりますし、何より「英語嫌い」になります。

親としては、お友達との差が開くような気がして不安になるかもしれません。でもここで「英語嫌い」にしてしまう方が後々やっかいです。

大丈夫です。小学生の英会話教室通いくらいでは、将来の英語力に大きな差はでません。「英語嫌い」にさえしなければ、いくらでも挽回は可能です。

小学生の英語教育については、「小学生からの英語教育のメリットとデメリット」の記事でくわしく紹介しているので、こちらもぜひ参考にして下さい。

やめるタイミングは子供に決めさせる

可能ならば「やめる期限」を区切ることをおすすめします。「今月いっぱいは通う」「このテキストが終わるまでは通う」など具体的な「卒業する日」を子供と約束しましょう。

こうすることで子供は「やりきった」という感情を持つことができます。

「英語教室をはじめてすぐにやめてしまった」という挫折感を子供に持たせない。

このことが、この先も英語と向き合っていく子供の「次」につながります。

最初は英語を楽しんでいたのに急に嫌がるようになった。どうしたらいい?

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未就学児ですが自宅で英語教材を使って学ばせています。はじめは楽しんでいたのですが、急に嫌がるようになりました。最近では英語の音楽をかけるだけで「やめて!」と拒否します。どうしたらいいでしょうか?(28歳女性)

子供が嫌がることはいったんやめる

このまま英語学習を無理強いすると子供が「英語大嫌い」になります。これまでの努力が惜しく思われるかもしれませんが、子供が嫌がることはいったんすべてやめましょう。

ただし「すべてやめる」といっても、あくまで「子供に対して」英語のアプローチをいったんやめるという意味ですので、家の中から一切の英語を排除するということでは決してありません。

日常生活のなかに英語を残す

子供が英語の歌を聴くのを嫌がるのであれば、親が自分の好きな英語の歌を聴きましょう。子供が英語の本を読むのを嫌がるのであれば、親が英語の雑誌でも、本でも、ネット記事でも良いので、英語を読む姿を見せましょう。

英語を特別なものとして扱うのではなく、日常生活に自然に溶け込ませるのです。

幼児に「英語がわかると楽しいよ」と伝えるには、一緒に生活する親の姿を通してわかってもらうのが一番。

親が楽しそうに英語と触れていれば、必ず子供にもその楽しさは伝わると私は感じています。

「大好きなパパやママが楽しそう、じゃあ自分も英語やってみようかな」と自然に思ってもらえれば良いですよね。

英語を嫌がる理由を無理に聞き出そうとしない

NGなのは「どうしてイヤなの?」としつこく理由を聞き出そうとすること。幼い子供は自分の気持ちや、考えをうまく言葉で説明できません。

親が納得できるような答えは返ってこないばかりか、英語を拒否したことを親から責められていると子供自身が感じてしまいます。

「イヤなんだね」と、子供のありのままの気持ちを受け入れることが大切です。

また時期がくれば、英語に関心が戻る日もきます。その日がくるまで、「英語が身近にある環境」を親が整えておければそれで充分です。

英語を学ばせたいけど子供が興味を持ってくれない

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子供に英語を学ばせたいのですが、全く興味がないようです。どうしたら英語に興味を持ってくれますか?(32歳男性)

まずは子供が「何に」興味があるのかよく観察する

子供が今興味を持っているものと、英語を結びつけてみましょう。

例えば工作が好きな子供であれば、英語圏の子供向け工作番組を見せてみるのも方法のひとつです。日本の番組とは違う色使いや道具、キャラクターに興味をひかれるかもしれません。

恐竜、ヒーロー、アニメ、ゲーム。子供は自分の好きなものには夢中になります。

子供を観察して「今夢中になっているもの」を見つけ、そこに「こんなものもあるよ」と何かしら英語の要素があるものを示してあげることが、英語に興味を持たせる第一歩です。

ちなみにわが子はゲームが大好き。ゲーム機は与えていないのですが、暇さえあればタブレットでゲームをやりたがります。

「ゲームならなんでも良いのでは?」と思うほど執着するので、ある日英語学習アプリを子供にやらせてみたところ、見事にはまりました。

英語ゲームならば時間制限が緩めなのを良いことに子供はどんどんやりたがり、今ではずいぶんと語彙も増えてきました。

もちろん英語学習アプリだけで英語が身につくわけではなく、いずれきちんとした「学習」にシフトしていく必要があります。しかし英語学習の導入部としてはまず「興味を持つ」ことが何よりも大事だと感じています。

嫌がらずに英会話教室に通っているけど、成果が感じられない場合はやめさせるべき?

男性1

子供向け英会話教室に通いはじめて1年になります。お友達もできて楽しそうに通っているのですが、親からすると英語の力がついているのかわかりません。これ以上通わせるのは時間の無駄でしょうか?(40歳男性)

大人と子供では「成果」の現れ方が違う

子供が嫌がらずに楽しそうに通い、本人も継続の意思があるのであればこのまま通われてはいかがでしょうか。

「英語の力がついているのかわからない」とのことですが、英会話教室に1年間嫌がらずに楽しく通えたこと自体が、最大の成果とも考えられます。

大人の場合は、1年でも英会話教室に通えば「英語で会話ができるようになる」「英語のニュースが聞き取れるようになる」といった、自他共にわかりやすい成果が多少は見られるでしょう。

しかしこれは、主体的に学ぶ姿勢、レッスン以外での自学時間、そしてそれまで学生時代に多少なりとも学んできた英語の素地があればこそ。

幼い子供に大人と同じような「成果」を求めるのは無意味です。

将来役に立つような英語力を身につけるのには、長い時間がかかります。目先の成果にとらわれることなく、のんびりと英語と触れる環境を親が整えてあげることも、とても大切なことです。

【まとめ】子供が「英語って楽しい」と思えるために親ができることを探し続けよう

この記事では、子供が英語嫌いになる理由を挙げながら「どうすれば子供が英語を楽しいと思えるか」についてお伝えしました。

親世代は、「英語を習得する大変さと大切さ」その両方が身にしみているからこそ、大切なわが子には、楽しく英語を身につけていってほしいと願うものです。

もちろんただ「楽しい」だけで、将来的に役立つ確かな英語力を身につけられるわけではありません。

成長に応じて子供自身が「英語を学ぶ意味」を明確に持ち、そして努力を続ける必要があります。その気が遠くなるほど長い道のりを支えてくれるのが、「英語って楽しい」という気持ちだと日々私は感じています。

まだ英語習得の道に足を踏み入れたばかりの子供達が、少しでも「英語楽しいな」と今、そして将来にわたって感じることができれば嬉しいですよね。

親としてできることを、一緒に探していきましょう。